フリーソフトウェアを推進する非営利団体Free Software Foundation(FSF)は2月9日(米国時間)、インターネット技術標準化団体のThe Internet Engineering Task Force(IETF)による「Transport Layer Security(TLS)Authorization Extensions」の標準案について、反対意見を送るようコミュニティに呼びかけている。同技術の特許を保有する企業があり、特許紛争の懸念が残るという。
ブラザー工業と米マイクロソフトが特許クロスライセンス契約
ブラザー工業と米マイクロソフトは2009年2月4日(米国時間)、両社の特許ポートフォリオの相互利用を可能にする特許クロスライセンス契約を結んだと発表した。両社が保有する広範な特許が対象。それぞれの研究開発(R&D)に利用できる。
Linuxの権利保護団体Linux Defenders、米国特許庁のプロジェクトに参加
Linuxの特許問題を取り扱う非営利団体Linux Defendersが、米国特許情報のオープン性と透明性を強化するプロジェクト「Peer to Patent」および「Post-Issue Peer to Patent」に参加することを発表した。米国特許商標庁(USPTO)らが新しく開設したポータルを利用して特許情報を提供する。
米Apple、Google、Microsoft、アイコンソフトウェア特許で提訴される
ネットワークベンダーの米Cygnus Systemsが米Apple、米Google、米Microsoftの3社を相手取り、特許侵害で訴えている。3社はファイルプレビュー機能で自社特許を侵害したという。
Linux.comの見た2008年米大統領選候補
11月の大統領選を前に、米国の有権者は、激しい論戦を呼びそうな重要課題が主要メディアおよび選挙広告でこれまで以上に取り上げられることを期待している。しかし、オープンソースおよびフリーソフトウェアコミュニティにとって重要な課題の情報は、なかなか目にする機会がない。ここでは、民主党と共和党の両候補がFOSSコミュニティの有権者に身近な問題についてどのように述べているかを紹介する。
SunのOMS Videoコーデックプロジェクトの真のねらい
Sun Microsystemsがオープンソースでロイヤルティフリーのビデオコーデック(動画圧縮技術)の開発を進めている。すでにDiracやTheoraといったやはりロイヤルティフリーの著名なビデオコーデックが先行しているこの分野に、なぜまた別のコーデックが必要なのだろうか。Sunによれば、答えは同社によるOMS Videoの開発プロセスにあるという。そのプロセスは徹底的かつ入念な特許調査から始まる。
Microsoftを見捨てオープンソースに走ったベテラン開発者
Microsoft AccessやExcelを使ったことがあるなら、Mike Gunderloy氏が手がけた製品を使っていたことになる。皮肉なことに、Gunderloy氏自身はもはやこれらの製品を使っていない。Microsoftに見切りをつけ、オープンソースへと走ったからだ。彼に後戻りするつもりはない。
オープンとは――OSCONのパネルディスカッション
O’Reilly’s Open Source Convention(OSCON)の初日と2日目は、技術的チュートリアルで埋め尽くされた感があるが、その流れを変えそうなセッションもちらほらと見られた。月曜日で注目されたイベントはParticipate 08だ。Microsoft社主催のパネルディスカッションで、「オープン」の意味をめぐってパネリストが意見を交換した。ソースコードの、データの、ビジネスモデルの「オープン」とは何を意味するのか。
FSF、海賊版拡散防止条約に対し反対意見を表明
非営利団体Free Software Foundation(FSF)は7月10日(米国時間)、日本・洞爺湖で開催された主要国首脳会議(G8)で、制定に向け交渉加速することになった「模倣品・海賊版拡散防止条約(仮名称、略称ACTA)」に対し、反対の姿勢を表明した。同条約は、フリーソフトウェアへの脅威になると述べている。
BarracudaがTrend Microに対して不本意な反訴
これまでのところでもすでにたちの悪い状況になっていたのだが、現在米ITC(国際貿易委員会)の立ち会いのもとでの証拠開示手続き中のBarracuda NetworksとTrend Microの訴訟(翻訳記事)は、ここに来てさらにたちの悪い状況に発展した。Barracudaが最近取得した3件の特許に基づいて、同社の側からも特許侵害の申し立てをTrend Microに対して行ったのだ。この反訴は、人気の高いフリーソフトウェアアプリケーションClamAV(Clam Antivirus)を製品に含めることでBarracudaが自社の特許を侵害しているとするTrend Microによる申し立てを受けて行われたもので、Trend Microに対して和解交渉に持ち込むようにプレッシャーをかけることが目的のようだ。
宣誓供述書がTrend Microのゲートウェイ・ウィルス・スキャン特許に異議申し立て
スウェーデンの開発者であり起業家のGoran Franssonが、Barracudaに対するTrend Microの訴訟で宣誓供述を行った。これは、Trend Microが持つゲートウェイ・ウィルス・スキャンに関する特許にとって大きな打撃となりそうだ。
米Red Hat、2社との特許訴訟で和解成立
米Red Hatは6月11日(米国時間)、米Firestar Softwareと米Data Termの2社と係争中の特許訴訟で双方が和解に至ったと発表した。和解の条件では、Red Hatブランドで配信される全てのソフトウェアを保護の対象とし、顧客とオープンソースコミュニティを保護したという。
米公共ラジオのボストン局、Ogg Vorbisを利用した配信を開始
The Free Software Foundation(FSF)は5月14日、米National Public Radio(NPR)のボストン局WBURが音声ファイルフォーマット「Ogg Vorbis」を採用しての自社番組のWebキャストを開始したことを発表した。FSFによるOgg Vorbisの普及・支援活動への後押しとなりそうだ。
ソフトウェア特許に強気で臨むEnd Software Patentsプロジェクト
発足から4か月を経たEnd Software Patents(ESP)プロジェクトが、新たなWebサイトの立ち上げを進めている。このサイトには、経済学者、コンピュータサイエンティスト、弁護士、そして一般の人々がこのプロジェクトを支援すべき理由が述べられている。特に目を惹くのが、2006~2007年の米国特許情勢をまとめたレポート、そして“米国法の下におけるソフトウェアおよびビジネスモデルの特許性の影響について論じた最も優れた論文”に賞金10,000ドルが与えられる奨学金コンテストだ。
SFLCがFOSSプロジェクトのための法律ガイドをリリース
コピーレフトの考え方からコミュニティプロジェクトの法的立場に至るまで、FOSS(フリー/オープンソースソフトウェア)では法的な問題が次から次へと持ち上がってくる。しかしそのような法的問題の多くはコミュニティ界隈に広がる噂や誤解に基づくものだ。ソフトウェアプロジェクトを運営する人々が持つそのような誤解を減らすためにSFLC(Software Freedom Law Center)は、自由に配布することのできるガイド「 A Legal Issues Primer for Open Source and Free Software Projects 」をリリースした。このガイドはたった45ページと短い(目次などを除けばさらに短い)が、FOSSの法的な問題についての非常によくまとまった入門書で、対策としての選択肢が熟慮の上に簡潔にまとめられているのに加えて、実用的な助言も多数掲載されている。
米Microsoft、企業向け製品のAPIを公開、互換ソフト開発を自由化
米Microsoftは2008年2月21日(米国時間)、企業向け製品のAPIおよびコミュニケーションプロトコルに関する技術文書を公開すると発表した。また、これらを利用してオープンソース開発者が、新たなソフトやサービスを開発・非商用目的で配布する場合、これを訴えることはしないと約束した。4つの「相互運用性の原則」に基づくもの。
Trend Microの特許戦略が火種となり、FOSSコミュニティでボイコット機運が盛り上がる
Trend Micro側としてはBarracuda Networksに対する特許侵害訴訟はフリーソフトウェアをターゲットとしたものではないと主張するかもしれないが、フリー/オープンソースソフトウェア(FOSS)コミュニティのメンバはとてもそうは受け取らないだろう。実際、最大の当事者であるBarracuda NetworksのCEO兼代表を務めるDean Drako氏によると、Barracuda側が先週末にこの件に関する支援をコミュニティに要請したところ“膨大な数の人々”からのコメントが寄せられたとのことだ。そしてより重大なことに、Trend Microの主張が引き金となって同社へのボイコット機運が高まりだしているのである。
FOSSにおける絶妙な中庸を目指して
昨年、DellがUbuntuを搭載した一般向けのデスクトップおよびノートPCの提供を開始し、その他の大手コンピュータ会社に先鞭をつける形となった。これに伴い、DellはPC製品のパッケージに何を含めるべきかという点で議論が重ねられた。Dell製PCにUbuntu 7.10のカスタマイズ版とLinDVD(市販のLinux用DVD再生ソフトウェア)が含まれていることを取り上げた最近のiTWireの記事に対しては、法律面での疑問からDellの真意に至るまでのさまざまなコメントが生粋のFOSS支持者たちから寄せられた。明らかに、FOSSコミュニティはユーザを満足させようとしてさまざまな方向に引っ張られている。果たしてほどよい中庸というものは存在するのだろうか。つまり、FOSSコミュニティは純粋主義者と実用主義者の間を取り持ちながら、有用な成果物を提供し続けることができるのだろうか。
ソフトウェア特許侵害で訴えられた企業がFOSSコミュニティに支援を要請
Trend Microから起こされた特許訴訟を闘うにあたり、Barracuda NetworksはFOSS(フリー/オープンソースソフトウェア)コミュニティに支援を求めた。この訴訟は定評のあるFOSSのセキュリティソフトClam Antivirus(ClamAV)を巡るもので、Barracuda社は自社のファイアウォールおよびWebフィルタリングのハードウェア機器製品と共にこのソフトウェアを配布している。
アクセシビリティ:Microsoftが支援団体に開発ツール提供
米Microsoftは1月17日(米国時間)、障害者のIT利用を支援する団体「AIA」(Accessibility Interoperability Alliance)に、障害者向けソフトウエア製品の開発者用ツール「UI Automation」の仕様を無償提供したと発表した。