共同論文「生成AIを活用した作問システムとその有用性」を発表 教員の作問負担の軽減と学習効果の向上を検証【GMOメディア】

CIEC発行『コンピュータ&エデュケーション』2025年6月号(Vol.58)に掲載

 GMOインターネットグループのGMOメディア株式会社(代表取締役社長:森 輝幸 以下、GMOメディア)は、高校教員向け簡単課題作成サービス「コエテコStudy byGMO」を活用した共同研究論文「生成AIを活用した作問システムとその有用性」を発表しました。
 本論文では、生成AIを活用した問題作成システム(作問システム)によって、教員の作問負担軽減や生徒の学習効果への影響を検証しており、その内容は、一般社団法人コンピュータ利用教育学会(CIEC)(※1)の学会誌『コンピュータ&エデュケーション』2025年6月号(Vol.58)に掲載されています。

(※1)一般社団法人コンピュータ利用教育学会(CIEC)とは、教育と学びにおけるコンピュータおよびネットワークの利用のあり方等を研究し、その成果を普及することを目的とした学会です。(https://www.ciec.or.jp/

[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/136/4863/136-4863-1305d2eaa1ccc3edacf214d0b989f906-1920×1005.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

【本研究のポイント】
・生成AIを活用した学習管理システム「コエテコStudy byGMO」を高校3年生の「情報I」の授業に導入し、教員の作問負担軽減と、生徒の学習効果向上を検証しました。

・AI技術の活用により、教員が約20問の問題を作成する時間が、従来の2時間以上から10~20分へと短縮され、業務の効率化に寄与しました。

・生徒が解答後、瞬時に採点・解説が提示される仕組みによって、正答率や学習継続意欲の向上が見られ、自主的な学習を促す効果を確認されました。

【研究概要】
■背景と目的
 2025年度から大学入学共通テストに科目「情報Iが新設されたことを受け、教育現場では問題演習への対応が求められています。特に、教員による作問負担が課題となっている現状に対し、GMOメディアが開発した「コエテコStudy byGMO」では、生成AI技術を活用した問題作成機能を導入しました。
 「コエテコStudy byGMO」は、問題作成の負担を大幅に軽減し、教員の業務効率化を実現するとともに、生徒に質の高い問題演習を提供することをめざして設計されています。本研究は、このシステムの教育現場における実用性と教育効果を明らかにすることを目的として実施しました。

■作問システム(「コエテコStudy byGMO」)の概要と特徴
 「コエテコStudy byGMO」は、科目「情報I」に特化したオンラインの学習管理システムです。本システムは、生徒の主体的な学びを支えるとともに、教員の業務負担を軽減することをめざして設計されています。

特徴
1.AIによる自動作問
 独自に開発されたAI作問技術を活用し、3,000問以上を収録した問題バンクから簡単に出題できる仕組みを提供しています。この技術により、教員が一から問題を作成する手間を省かれ、問題の生成や選定がを効率化されました。
2.自動採点と解説機能
 生徒が解答すると、システムが瞬時に採点を行い、詳細な解説を提示します。これにより、生徒は正誤の確認だけでなく、誤答の理由を理解しながら学び直すことが可能です。
3.学習進捗の把握とデータ管理
 教員は、リアルタイムで生徒の学習状況を確認できるほか、個々の進捗データやクラス全体の傾向を把握することができます。これにより、より的確な指導方針の立案が可能になります。

■研究方法
 本研究では、「コエテコStudy byGMO」を高校3年生の「情報I演習」の授業に導入しました。授業では、同システムを活用して問題演習を行い、生成AIによる問題の質と作問時間の削減効果について評価を行いました。また、生徒にアンケートを実施し、システムの有用性に関する意見を収集しました。

■研究結果
 「コエテコStudy byGMO」を活用した結果、教員が1単元あたり約20問の問題演習を作成する時間は、従来の2時間以上から10~20分へ大幅に短縮され、業務負担の軽減につながりました。また、生徒へのアンケートでは、解説の充実や操作性の良さが高く評価されました。さらに、生徒の正答率や学習継続意欲の向上が見られ、自主的な学習を促す効果も確認されています。
 AI技術を活用した問題生成システムは、高校教育現場において、教員の負担を軽減しながら生徒の学習効率を高める、有効な手段となり得ることが明らかになりました。

■今後の展望
 本研究で得られた調査結果は、教育現場における生成AI活用の有効性を示す、重要な基盤となります。今後は、この成果を「情報I」だけにとどめることなく、他の科目や資格試験対策にも適用範囲を広げ、生成AIを活用した教育ツールをより多くの学校現場に提供することで、日本全体の教育の質の向上をめざします。
 GMOメディアは、引き続き教育現場の課題解決に貢献するため、現場の声を反映した機能改善・開発を推進し、ICT教育の普及支援に取り組んでまいります。

【執筆者のコメント】
東京都立小平高等学校 情報科 小松一智先生
 「コエテコStudy byGMO」を使って、授業内容に対する理解度確認のための小テストを配信し生徒に取り組ませました。小テストの問題は自分で作っていましたが、その手間を省くことができ、作問の時間が大幅に削減されました。今後は、問題AIジェネレーターという作問サポート機能を使い、より実践的な問題も作成・配信していく予定です。
早稲田大学高等学院 数学科・情報科 吉田賢史先生
 「コエテコStudy byGMO」は、ハルシネーション抑制機能を搭載した生成AIを活用することで、検定教科書(※2)には掲載されていない発展的な問題を自動生成できます。この機能により、学習者の深い知識定着を促進する効果的な演習環境を提供することが可能であり、本校では有効な演習ツールになることが期待されています。
GMOメディア株式会社 サービス開発部 シニアエンジニア 冨高辰海
 開発者として、コエテコStudy byGMOが実際の教育現場で一定の効果を発揮できたことを確認できました。今後も教員と生徒がより快適に学習できる環境づくりを目指して、機能の充実を図ってまいります。

(※2)検定教科書とは、文部科学大臣の検定を経て、学校で正式に使用される教科書のこと。

【ウェビナー開催】
 「コエテコStudy byGMO」に関する説明会を定期開催しております。教員の方は、授業の合間などにぜひご参加ください。
[表: https://prtimes.jp/data/corp/136/table/4863_1_1b3f5360f932b1704dced2af3b9746a3.jpg ]
【「コエテコStudy byGMO」とは】(URL:https://study.coeteco.jp/top
 「コエテコStudy byGMO」は、科目「情報I」やその代替科目を担当する教員が、テストや宿題を簡単に作成できるツールです。(※3)
 近年の教育現場では、科目「情報I」において、プログラミング教育の専門知識を持つ教員の不足や、学習教材の準備が困難であることなど、様々な課題が指摘されています。
 課題を解決するために、本ツールでは、科目「情報I」の教科書内容に沿った4,000問以上の問題をCBT形式で出題できるほか、教員が作問したいトピックを入力するだけで、編集可能な会話形式の長文穴埋め問題の原稿をAIが自動生成する「問題ジェネレーター機能」を搭載し、教務DXの支援に貢献しています。

(※3)この生成AIによる作問技術は、2024年10月に特許を取得しています。

【本件に関するお問い合わせ先】
●GMOメディア株式会社
 事業開発本部 教育サービス事業部
 TEL:03-5456-2626 
 E-mail:coeteco-support@gmo.media

【GMOメディア株式会社】(URL:https://www.gmo.media/
会社名  GMOメディア株式会社 (東証グロース市場 証券コード:6180)
所在地  東京都渋谷区桜丘町26番1号 セルリアンタワー
代表者  代表取締役社長 森 輝幸
事業内容 ■メディア事業  
      ■ソリューション事業
資本金  7億6,197万円

【GMOインターネットグループ株式会社】(URL:https://group.gmo/
会社名  GMOインターネットグループ株式会社 (東証プライム市場 証券コード:9449)
所在地  東京都渋谷区桜丘町26番1号 セルリアンタワー
代表者  代表取締役グループ代表 熊谷 正寿
事業内容 持株会社(グループ経営機能)
     ■グループの事業内容
     インターネットインフラ事業 
     インターネットセキュリティ事業
     インターネット広告・メディア事業
     インターネット金融事業   
     暗号資産事業
資本金  50億円

※記載されている会社名・製品名は、各社の商標、もしくは登録商標です。
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提供元: PR TIMES