欧州フリーソフト団体ら、ライセンス侵害報告・解決のためのガイドを発表

 欧州フリーソフトウェア財団(FSFE;Free Software Foundation Europe)は12月8日、フリーソフトウェアライセンスの誤用を報告・解決するためのガイドを発表した。フリーソフトウェアを利用する企業や団体向けのもので、ライセンス侵害を発見した際にどうすればよいのかなどをアドバイスしている。

Richard Stallman氏、GNUプロジェクトの25年を振り返る

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 1983年9月27日、Richard M. Stallman氏は、フリーのオペレーティングシステムを構築するためにGNUプロジェクトを発足すると表明した。それから25年。このほどFree Software Foundationは、25周年を記念して1ヶ月にわたって祝賀行事を行うと発表した。Stallman氏は、この四半世紀を振り返り、フリーソフトウェア運動の成長に慎重な満足を示しつつも、内外の新しい課題への直面による状況の複雑化に懸念を示し、目標の達成には道半ばであると語った。

Linux Foundationが個人参加のための窓口を設置

Linux Foundation(LF)が、Webサイトに個人向けの入会窓口を開設した(企業向けではない)。LFはLinux関連の各種標準化活動を調整し、Linuxの生みの親であるLinus Torvaldsなどの中核的開発者を雇用している非営利団体だ。これにより、個人はサイトを通じて個人会員(年会費あり)になり、LFの活動に発言できるようになった。Tシャツも手に入る。

フリーソフトウェア財団の組織構造を探る

 フリーソフトウェア財団(FSF)が何のための団体なのかは、その名前からわかるはずだ。だが、フリーソフトウェアの推進というのは、具体的には毎日どのような活動をしているのだろうか。FSFの組織構造を見てみると、同財団の役割が非常に複雑化していることや、フリーソフトウェア・コミュニティ向けに多彩なサービスを提供していることがわかる。これだけ小さな団体が、コンピュータ技術に対してこれだけ大きな影響力を持つに至った背景の一端がうかがえる。

autonomo.us:ネットワークサービスソフトウェアのライセンス問題を考えるシンクタンクを目指す

 ネットワークサービスはソフトウェア業界で最近もっとも急成長している分野の一つだが、ネットワークサービスではフリーソフトウェアが大いに活用されている一方で、フリーなライセンスの下で利用可能なサービスが少ないという議論があり、FSF(フリーソフトウェア財団)のネットワークサービス向けのGNU Affero GPL(GNU Affero一般公衆利用許諾契約書)の最新版もつい最近(昨年の11月に)リリースされたばかりだ。そのような状況を考えると、先週発表されたautonomo.usのような組織が設立される下地はすでに十二分に整っていたとも言えるだろう。autonomo.usは「ネットワークサービスにおけるソフトウェアの自由についての問題を重点的に取り扱う」ために新設された活動家グループだ。短期的な計画についてはまだ検討中だが、現在のところの長期的な目標は(と言っても、実のところ、現時点ではこれ以外にはまだ何も決まっていないのだが)ネットワークサービスと自由についての問題について議論し、人々に考えさせるグループになるということのようだ。