Linux Foundationが個人参加のための窓口を設置

Linux Foundation(LF)が、Webサイトに個人向けの入会窓口を開設した(企業向けではない)。LFはLinux関連の各種標準化活動を調整し、Linuxの生みの親であるLinus Torvaldsなどの中核的開発者を雇用している非営利団体だ。これにより、個人はサイトを通じて個人会員(年会費あり)になり、LFの活動に発言できるようになった。Tシャツも手に入る。

 LFでマーケティングと開発者を担当するバイスプレジデントAmanda McPhersonによると、Webでの入会手続きは初めてだが、個人の「アフィリエイト」会員は当初から内規にあったという。「LFにとって個人会員は非常に重要だ。Linuxコミュニティーは成長し、個人の支持者、企業、利用者、コミュニティーの開発者に広がっている。LFではそれらグループ間の協力を促進しようとしているところであり、個人会員のクラスはその重要な部分だ」

 LFは2007年にFree Standards GroupとOpen Source Development Labsが合併して誕生した団体で、「Linuxの成長を促進すること」を目標に掲げて、標準化活動、作業グループ、定期的な開発者サミットを開催している。

 企業は、これまで同様、LFに直接参加することができ、企業会員(年会費5,000~500,000ドル)としてLFの催事や作業グループに参加できるほか、理事会メンバーを出すこともできる。プラチナ会員は無条件でそれぞれ理事を1人出せる。ゴールド会員は全体で3人の理事を、シルバー会員は1人の理事を選出できる。

 これに対して、個人アフィリエイト会員は年会費49ドルだ。詳細はIndividual Membership Agreementに譲るが、個人は「アフィリエイト」会員としての参加であり完全な会員ではないと冒頭で説明されている。アフィリエイト会員は、内規で規定された完全な会員が持つ権利をすべて認められているわけではない。たとえば、作業グループを設置したり内規を変更したりする権限はない。

 しかし、「一般選出理事(at-large director)」を選出する権利はあり、立候補することもできる。内規によると、一般選出理事はアフィリエイト会員が選出する2人のほか、LF Technical Advisory Boardから1人、理事会が指名する最大2人から構成される。

 そして、これだけでは特典が不十分だと思ったのか、さらに、季刊のニュースレターと、3種類のTシャツの中からお好みのものを1枚提供するという。

 現在の会員はプラチナ会員が8社、ゴールド会員が7社、シルバー会員が29社あり、全体から見ると、LFの運営に対する個人アフィリエイト会員の声は小さい。しかし、LFは、Linuxの強みをそのオープン性にあるとしている。コミュニティーの参加を増やしオープンにするのは歓迎すべきことである。

Linux.com 原文(2008年9月19日)