カナダのオープンソース団体、政府のソフトウェア調達に抗議

 カナダ・ケベック州のフリーソフトウェア支援団体FACILは8月28日(カナダ時間)、ケベック政府のソフトウェア調達に関してケベック高等裁判所に抗議申し立てを行ったことを発表した。規制に反して、プロプライエタリソフトウェアを優先的に調達しているという。

 ケベック州では、政府が供給やサービスで契約を締結する際、だれもが入札できることになっており、政府は競合が入札できるようにしなければならないが、それが守られていないという。また、規定には、地元経済活性のために地元技術の利用を奨励する意味合いも含まれているという。

 FACILによると、ケベック政府は2008年2月~6月の間、プロプライエタリソフトウェアを総額2500万ドル以上購入したという。FACILでは、政府の調達は、透明性、公正さ、オープンさに欠けたものだとして、これに抗議している。

 FACILはまた、フリーソフトウェアの利用は雇用促進、ライセンスコストの削減などにつながるとも主張。オランダやフランスの公共機関がプロプライエタリソフトウェアからマイグレーションを進めている例を取り上げ、ケベック州の遅れを指摘している。

FACIL
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