米VMware、オープンソースのデスクトップ仮想化クライアントを発表

 仮想化大手の米VMwareは2月3日(米国時間)、デスクトップ仮想化クライアント「VMware View Open Client」を発表した。LGPL v2.1の下でソースコードを公開、パートナー企業は端末を最適化してデスクトップ仮想化ソリューションを提供できる。これにより、同社のユニバーサルクライアント構想「vClient Initiative」を前進させる。

EvolutionをGoogleのPIMアプリと同期させる方法

 私はGoogle、特にPIMアプリの大の愛好家なのだが、デスクトップに統合され、高速で、機能が豊富なオフラインのアプリケーションも愛用している。コンタクトおよびカレンダアプリケーションであるEvolutionはそのよい例である。Microsoft Outlookのように機能が豊富だが、GNOMEに統合されており、高速だ。これに比べてGmailは遅く、デスクトップには統合されていない。EvolutionがGoogleのPIMアプリと同期すれば完璧である。しかし残念ながら、Evolutionをこれらのアプリと同期させるための容易で包括的な優れた手引書は存在しない。そこで本記事では、その手順を示す。

Firefoxタブ常用者のための最新エクステンションガイド

 Firefoxエクステンション(拡張機能)の数は増え続けている。前回、タブ関連のエクステンションについて書いたのは1年前だが、そのときには110種類ほどだった。Firefox 3.0との互換性確保のためにリライトを要するものも少なくないが、今やタブ関連のエクステンションは190種類を超え、選択の幅はさらに広がっている。基本的な機能、色分け、タブバーの配置、起動時の自動展開など、必要なものは何でもFirefoxアドオンサイトに行けば見つかるはずだ。

「OpenOffice.org 3.0」のダウンロード、2週間で約530万件に

 オープンソースのオフィススイートを開発・提供するOpenOffice.orgは10月26日(米国時間)、最新版「OpenOffice.org」のダウンロード件数がリリースから2週間で500万件を超えたことを発表した。Linuxディストリビューションのレポジトリ経由などの統計はカウントされていないことから、正確な数値はさらに増える可能性がありそうだ。

ユーザビリティを重視したXfceの新しいベータ版

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 マイナーリリースとはいえ、Xfceのバージョン4.6は比較的重要な意味を持つ。GNU/Linuxで第3の人気を誇るこのデスクトップ環境の改訂は、ほぼ2年ぶりであり、一般ユーザにはわかりにくいバグ修正や機能強化以外にも、膨大な数の変更が加えられている。その範囲は、予定表などのアプリケーションから、ミキサやログアウト画面、新たな設定エンジン、デスクトップの使い勝手にまで及ぶ。それらの相乗効果により、Xfceは強みである軽快さを犠牲にすることなく、ユーザビリティを高めることに成功している。

TinyMe――驚嘆すべき安定性と軽量性を兼ね備えた小型ディストリビューション

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 私は、1つのコンピュータを可能な限り使い続けることを信条にしていることもあり、最近は旧式化したコンピュータの延命に役立つであろう、軽量型Linuxディストリビューションに興味を抱いている。その1つが本稿で取り上げる TinyMe 2008.0 だ。TinyMeはPCLinuxOSをベースとしているが、オリジナルのディストリビューションが700MBクラスであるのに対して、TinyMeのサイズはわずか200MB程度に収まっている。TinyMeが貧弱なハードウェアに優しいディストリビューションに仕上がっているのは、Openboxウィンドウマネージャなどの軽量ソフトウェアのみを取り揃えた、スリム化の成果だとしていいだろう。

マウスジェスチャを設定するEasyStrokeとGestikk

 どういうわけかマウスジェスチャーはデスクトップユーザーに今一つ受け入れられていない。マウスの動きでコマンドを開始したりキーの組み合わせをシミュレートしたりするという操作法は、マウスとキーボードの間でしょっちゅう手を動かしたくない人や、身体的な理由でタイピングに不自由を感ずる人に向いている。だがマウスジェスチャーのことを知らないユーザーはいまだ多く、需要はほとんどないように見える。KDE 4のリリースが開始されて9ヶ月経つのに、KDEは初期のバージョンのデスクトップにおいてマウスジェスチャー機能を使えるようにしたところのソフトウェアや設定をまだ何も実装していない。一方、GNOMEはどうかと言えば、Mouse Preferences → Accessibilityタブで限られたジェスチャ機能を利用できるに過ぎず、それ以上のものはまだ何も用意されていない。こうした事情から、最近リリースされた EasystrokeGestikk はデスクトップの付加機能として大いに期待が持てる。操作と作りはどちらも似ており、マウスジェスチャーをセットアップして管理するツールとして、そこそこ使える水準に達している。

PC-BSD 7――素材の良さを台無しにしている未熟な完成度

 FreeBSDは、Unixライクなオープンソースオペレーティングシステムの1つであり、その祖先はオリジナルのUnixにまで遡ることができる。サーバ市場ではその存在はかねてより知れ渡っており、既に相応の評価を確立しているものの、一般ユーザが気軽に扱えるデスクトップバージョンが登場したのは比較的最近の話でしかない。そうした活動を促進しているのは、2005年に発足したPC-BSDプロジェクトである。そして今月にはPC-BSDのバージョン7がリリースされたため、Ubuntu並のユーザフレンドリなディストリビューションに仕上がっているかを確認するべく、早速ダウンロードおよびインストールをしてみた。そして味わったのが、ちょっとした失望である。

KVMスイッチに替わるソフトウェア:x2x

 仮想化の風潮に乗った人は別として、おそらく自宅かオフィスには(複数のオペレーティングシステムを利用する場合は特に)複数のコンピュータがあり、デスク上には1組以上のキーボードとマウスがあるはずだ。KVMスイッチを買わずにデスクのスペースを空けたい場合、解決策の1つは x2x である。簡単に言うと、x2xはTCP/IPネットワーク経由でディスプレイを走らせるX Window Systemの機能を利用する。この状況は、ディスプレイを走らせるというより、むしろ別のディスプレイのマウスとキーボードを動かす、というのに近い。

GNU/Linuxのベクタ画像編集ツール

 10年前は革新的だったベクタ画像形式だが、今やコンピュータで画像を表示する標準的な手法になりつつあり、KDE 4のデスクトップにも採用されている。こうした普及の理由は、画像を数式で表現するベクタ画像(通常はSVG[Scalable Vector Graphics]形式)のほうが、画像をピクセル単位で再現するラスタ画像(ビットマップ形式)よりも画面への表示が高速で美しく、サイズ変更が容易なことにある。ベクタ画像を扱えるフリーソフトウェアとしては OpenOffice.orgのDraw、KOfficeのKarbon14、Inkscapeなどがあるが、現時点ではInkscapeが最も優れたフリーのベクタ画像エディタといえる。

KDEメニューの聖杯を手にしたLancelot

 KDE 4が生まれてから約8ヵ月が過ぎ、既にメインメニューを3つの選択肢から選べるようになった。以前はデフォルトのKickoff(これはメニューツリー内を不器用に移動する代物)を使うか、使い慣れた(しかし扱いにくい)クラシックメニューに戻るしかなかったが、今ここに Lancelot が初のフルリリースを迎えた。他の2つの選択肢の弱点を解消し、全面的にモダンなメニューをKDE 4に与える新しい選択肢である。