コマンドラインに隠されたVirtualBoxのチューニング法

 少し前にSunからリリースされたVirtualBox 2は、デスクトップユーザに最適な仮想化アプリケーションの1つと評していいだろう。これは非常に低コストで取得可能な2つのバージョンで提供されており、このうちクローズソース版にはいくつかの機能追加が施されている。そして同ソフトウェアは完成度の高いグラフィカルユーザインタフェース(GUI:Graphical User Interface)で操作するのが基本であるため気づいているユーザーは少ないだろうが、実際にはコマンドラインからの完全な制御にも対応しているのだ。

VMGLで、VMでも3D効果

 今日のデュアルコア・プロセッサーには、仮想化コンピューティング環境が利用することのできる仮想化支援機能が組み込まれている。しかし、その仮想マシン上の3Dを支援する仕組みははほとんどない。そのわずかな例の一つが、GoogleのSummer of Code 2006の一環として書かれた VMGL というアプリケーションだ。あまり知られていないが、これを使うと、ホストのハードウェア・グラフィックス・アクセラレーションを仮想マシン上で動作するOpenGLアプリケーションから利用できるようになる。制約はあるものの、VMで3Dが必要なら試してみるだけの価値はある。

ビーナスと広瀬電工、環境配慮型仮想化シンクライアントシステムを販売開始

 ビーナス・テクノロジィズ(本社:東京都千代田区)と広瀬電工(本社:東京都千代田区)は、環境配慮型の仮想化シンクライアントシステム「UBiLサーバ powered by Venus」を2008年12月から販売開始する。ビーナスの仮想化シンクライアントシステム「Venus Solution」と、広瀬電工のシンクライアント端末「UBiL」(ウービル)を組み合わせた。

クラムワークス、Windows上で動作する仮想Linuxシンクライアント「vROM」

 クラムワークス(本社:横浜市)は2008年11月28日、Windows OS上で動作する仮想Linuxシンクライアント「vROM – Thin Client on Windows」を発売した。個人・法人にセキュアなソリューションとして売り込む。Vectorプロレジ販売価格は7980円。法人向けライセンスは個別見積もり(ボリュームディスカウントあり)。

ビーナス・テクノロジィズ、KVMを用いた仮想化プラットフォームを開発

 ビーナス・テクノロジィズ(本社:東京都千代田区)は2008年11月12日、Linuxカーネルベースの仮想化技術「KVM」を利用した仮想化プラットフォーム「“新”Venus OS」を開発したと発表した。現在はアルファ・マイナス版を社内検証中で、2009年3月までにベータ版を公開、同夏までに正式版を提供したい考え。

それなりの進歩が見られるVMware Server 2

vmware_thm.png

 初期のデスクトップ仮想化市場には、比較的習得が容易だったVMware Workstationに対抗できる低価格の代替ソフトウェアがほとんど存在しなかった。フリーのVirtualBoxでさえ、VMware Workstationの優位を脅かすには至らず、むしろVMwareの市場競争力はVMware GSX Serverの投入によって強化される形となった。このGSX Serverの無償提供版にあたるVMware Serverは、エントリレベルのサーバ仮想化製品であるにもかかわらず、多くのユーザがデスクトップで利用している。そのため、最近リリースされたVMware Server 2を紹介するこの記事では、エントリレベルのサーバ仮想化プラットフォームとしてだけではなく、VirtualBoxのようなデスクトップ仮想化ソフトウェアの代替品という観点からもレビューを行った。その結果、VMware Server 2におけるパフォーマンスなどの改良点は、既存のカスタマを喜ばせるには十分だが、ほかの製品からの乗り換えを促すほどではないことがわかった。

優れたデスクトップ仮想化ソフトウェアとしての地盤を固めたVMware Workstation 6.5

vmware_thm.png

 仮想化ソフトウェアを使えば、ネイティブのLinuxディストリビューションでは動作しないプログラムを実行できる。Linuxユーザには仮想化ソフトウェアの選択肢がたくさんあるが、機能の豊富さでVMware Workstation 6.5にかなうものはない。先月リリースされたVMware Workstation 6.5は、競合製品に対するこれまでの優位性を多数の便利な新機能によってさらに強調すると共に、果敢にも仮想マシンで3Dアクセラレーションをサポートするという仮想化ソフトウェアとしては初めての取り組みも盛り込んでいる。そうした進展は見られるものの、新機能の一部はまだベータ段階にあるため、Workstation 6.5は万人にとって最善の選択肢とはいいがたい。