Red Hat、「RHEL 5.3」の一般提供を開始──仮想化を強化、OpenJDK実装
米Red Hatは1月20日(米国時間)、最新のLinuxディストリビューション「Red Hat Enterprise Linux 5.3」(RHEL 5.3)の一般提供を開始した。仮想化、米Intelの最新プロセッサ「Core i7(Nehalem)」サポート、OpenJDKサポートなどを特徴とする。
RHEL 5.3は、Linuxカーネル2.6.18をベースとしたサーバー向けディストリビューション。仮想化では、コアとなるハイパーバイザーを「Xen 3.1.2」にアップグレードし、NUMAアーキテクチャのサポートも強化した。x86-64システムのサポートを拡大し、仮想化環境では最大32個のCPUとメモリ80GBを、物理環境では最大126個のCPUとメインメモリ1TBをサポート可能となるなど拡張性が改善された。
Intelの最新マルチコアプロセッサCore i7に対応、パフォーマンスを改善する。社内テストでは、Core i7を利用した場合、前世代のIntelプロセッサと比較すると商用アプリケーションで1.7倍、高性能の技術コンピューティングアプリケーションで3.5倍高速になったという。
米Sun Microsystemsの「Java SE 6」のオープンソース版であるOpenJDKを実装した。Sunの互換性テスト「Java SE 6 TCK」を通過しており、Java SE 6とそれ以前のバージョン向けのすべてのアプリケーションに対応するという。「JBoss Enterprise Application Platform」と組み合わせることで、オープンソースJavaスタックを持つ初のエンタープライズ対応ソリューションになるとしている。
このほか、クラスタ、セキュリティ、電源管理なども強化されている。
米Red Hat
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