FSF、IETFによるILS Authorization標準化に反対を呼びかけ

 フリーソフトウェアを推進する非営利団体Free Software Foundation(FSF)は2月9日(米国時間)、インターネット技術標準化団体のThe Internet Engineering Task Force(IETF)による「Transport Layer Security(TLS)Authorization Extensions」の標準案について、反対意見を送るようコミュニティに呼びかけている。同技術の特許を保有する企業があり、特許紛争の懸念が残るという。

動画のネイティブサポートに向けたMozillaの取り組み

 Firefoxに間もなく搭載される新機能に、ビデオとオーディオのネイティブ・サポートがある。VorbisTheoraというフリーのコーデックによるものだ。これを機にMozillaは、目や耳が不自由なユーザ向けのマルチメディア・アクセシビリティ機能を充実させる意向だ。Ogg VorbisとTheoraは、HTML 5で新たに採用されるvideoタグとaudioタグの公式なベースライン・コーデックとはなっていないが、Mozillaの実装ではこれらのコーデックが採用された。現在、Mozilla Foundationの資金援助により、クローズド・キャプションなどのマルチメディア・アクセシビリティ機能をOggのフォーマットおよびFirefoxでの実装に組み込むための取り組みが、調査員のSilvia Pfeiffer氏を中心として進められている。

SunのOMS Videoコーデックプロジェクトの真のねらい

 Sun Microsystemsがオープンソースでロイヤルティフリーのビデオコーデック(動画圧縮技術)の開発を進めている。すでにDiracやTheoraといったやはりロイヤルティフリーの著名なビデオコーデックが先行しているこの分野に、なぜまた別のコーデックが必要なのだろうか。Sunによれば、答えは同社によるOMS Videoの開発プロセスにあるという。そのプロセスは徹底的かつ入念な特許調査から始まる。

AppChecker――Linux Foundationからリリースされた新世代の開発支援ツール

 Linux関連の開発作業で最も負担と感じるものは何かという質問を独立系ソフトウェアベンダ(ISV)に対して行った場合、その返答としては、SUSEだのRed HatだのUbuntuだの様々なディストリビューションの対応製品を際限なく準備しなくてはならない点だという不満が返ってくるだろう。この種の不満はISVに限らずLinux関連のプログラマであればおそらく誰でも感じているはずのものだが、そうした負担を大幅に軽減してくれるのが、Linux Foundationから先日ベータ版がリリースされたばかりのLinux Application Checker(AppChecker)という新機軸のプログラムなのだ。

ネットワン、「PCI DSS」の解説書をビザなどと共同著作

 ネットワンシステムズ(ネットワン、澤田脩社長)は、カード業界のグローバルセキュリティ基準「Payment Card Industry Data Security Standard(PCI DSS)」の解説書「PCI データセキュリティ基準完全対策」を、ビザ・インターナショナルアジア・パシフィック・リミテッドおよびNTTデータ・セキュリティと共同著作した。

クリエイティブ・コモンズ、ライセンスの標準表現方式を推進

 もしCreative Commons(CC)にこの件に関する何らかの発言権があるとしたら、ライセンス記述のための機械可読な記法である「Creative Commons Rights Expression Language(ccREL)」はすぐにもWebにおける標準になるだろう。ccRELはCCがWorld Wide Web Consortium(W3)の協力を一部受けつつ数年前から開発を進めてきたものだ。その仕様はCCの4人のメンバーによって概説書にまとめられ、技術とパブリック・ドメインの関係を調査する欧州のサイトCommuniaで公開されている。CCはccRELのプレゼンテーションを計画する一方、ccRELの必要性を積極的に説いて回っている。CCの最高技術責任者Nathan Yerglerも、最近バンクーバーで行われたOpen Web Conferenceで、Linux.comを相手にその熱意を遺憾なく発揮してくれた。