英国UNIXユーザー会、OOXMLのISO標準化に関して自国規格団体に対する調査を懇願

 今年4月に米Microsoftのドキュメントフォーマット「Office Open XML(OOXML)」が国際標準化機構(ISO)標準として承認された件で、英国のUNIX/オープンシステムユーザー会が自国での賛否決定が公正に行われたかどうかを調査するよう懇願している。

 懇願を続けているのは、英国のUNIX/オープンシステムユーザー会であるUKUUG。同団体は4月末、今年3月に行われたISO投票で、自国の規格団体である英国規格協会(BSI)が投じた賛成票の決断についての司法審査を求めた。だがこの訴えは6月5日、英高等法院により却下された。そこでUKUUGは、上訴すべくWebサイトで理解と寄付を求めている。

 6月19日にUKUUGが発表した資料で、同団体はOOXMLの互換性問題に懸念を示しており、1000以上あるというOOXMLの技術的問題や法的問題についてオープンな調査をすべきだと主張している。また、BSIは規則を破っており、OOXML賛同という決定は誤りであるとも述べている。さらに、(OOXMLでMicrosoftが用いた)早期承認手続きは、立証・検証済みの定着した仕様向けのプロセスである、という見解も示している。

 ISOの決定後、2カ月間用意されていた異議申し立て期間の間、南アフリカなどの国が異議申し立てを出したといわれている。自国の規格団体に対する承認プロセスに異議を唱える動きは、ノルウェーでも起こっていた。

UK Unix&Open Systems User Group
http://www.ukuug.org