本年1月にMotorolaより設立がアナウンスされたLiMo Foundationという団体は、モバイルアプリケーション開発に用いるLinuxベースのエコシステムを関連各社の共同で整備しようという試みであるが、その形態は純粋なオープンソース型プロジェクトとは呼びがたいものであった。ところが今回Motorolaおよびその提携企業群は、
OpenSAFというミドルウェア開発用の新規プロジェクトを立ち上げることで、真のオープンソース化にむけた新たな一歩を踏み出したのである。
今日のネットワークにおいてディレクトリサービスは、ネットワーク管理者によるユーザおよびリソースの管理作業を支援するという点で重要な役割を果たしている。もっともつい最近まで、セキュアかつ操作性に優れたオープンソース系ディレクトリサーバと言えばOpenLDAP以外に選択肢は存在しなかった。このソフトでも一通りの作業をこなすことはできるのだが、商用版の同種ソフトほどの洗練さを期待することはできない。ところがLinuxを用いたエンタープライズディレクトリサーバに話を限れば、Red Hatのオープンソース系LDAPサーバとして位置づけられているFedora Directory Server(FDS)を利用することで、必要な設定が極めて簡単に行えるのである。