日本IBM、Eclipseの有償サポートなど開発環境を拡充

 日本IBMは2006年12月12日、オープンソースの開発環境「Eclipse」の有償サポート「Rational Elite Support for Eclipse」を発表した。6日から提供を開始している。開発環境製品のラインアップ拡充の一環で、このほかSOA(サービス指向アーキテクチャ)対応の開発ツール「IBM Rational Software Delivery Platform V7.0(SPD V7)」の出荷を12月23日から開始する。

 「Rational Elite Support for Eclipse」は、Eclipseについての質問への回答や、問題が発見された場合のプログラム修正を提供する。修正内容はエクリプス財団にも提供する。同社は、有償サポートによって、プロジェクトの規模や予算に合わせた商用ソフトとⅠ璽廛鵐宗璽好愁侫箸了箸な♢韻可能になるとしている。料金は10ユーザーで年間60万600円。

 SPD V7は、SOAに基づくアプリケーション開発で必要とされるプログラム設計図の表記方法や設計テンプレートをあらかじめ提供するのが特徴。オフショア開発などの大規模分散開発などで、Eclipseを組み合わせた開発環境の構築も可能という。

 価格は、UML(Unified Modeling Language)ベースの設計ツール「Rational Software Modeler V7.0」が26万9535円、SOA、J2EE、Javaの統合開発環境「Rational Application Developer V7.0」が57万2000円など。

 プログラム設計図の表記法では多くの企業でUMLが使われているが、SOAでは標準的な表記方法が存在せず、IBMはSPD V7で採用した表記法の標準化を推進するとしている。

 このほか、IBM自身が蓄積してきたSOA開発手法やノウハウを文書化し、Webサイトから無償ダウンロード提供する。SOAの設計手法は、ITコンサルティング企業の知的財産として蓄積されるのが一般的で、これまで社外に公開されるケースは多くはなかったという。【鴨沢 浅葱/Infostand】

日本IBM
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