2008年のオープンソース動向を読む――M&Aが活発化するなか、人材不足はさらに深刻に

 2008年のオープンソース業界は、米国MicrosoftやIBM、Oracleといった大手ITベンダーの動きが目立ち、M&Aが活発化して人材不足が深刻化する――。11月末にマサチューセッツ州ボストンで開催された、調査会社The 451 Group主催の第2回年次クライアント・コンファレンスで、レイベン・ザチャリー(Raven Zachary)氏はこう語った。同氏は、The 451 Groupでオープンソース調査担当ディレクターを務めている。

ソフトウェア企業“買収攻勢”のねらいはこれだ!――IBMソフトウェア戦略担当ディレクターが語る、M&Aラッシュの背景と真実

 米国IBMにとって、2007年は企業買収に明け暮れた年だった――米国Watchfireを6月に買収したのを皮切りに、7月にはカナダのData-Mirrorを、翌8月には米国Princeton Softechを買収、さらに今月(11月)に入ってからはカナダのCognosの買収を発表して業界に衝撃を与えた。そこで、Computerworld米国版では、こうした一連の企業買収の陣頭指揮を執ったIBMのベンチャー・キャピタル部門ソフトウェア戦略担当ディレクター、デボラ・マジッド(Deborah Magid)氏にインタビューを行い、M&A攻勢のねらいについて聞いた。

Business Objects幹部が語る――買収後の戦略とBIの未来像

大手ベンダーによるビジネス・インテリジェンス(BI)ベンダーの買収が続くなか、日本Business Objectsはプライベート・イベント「Business Objects Insight Japan 07 Fall」を11月7日に開催した。編集部では、同イベントのために来日したBusiness Objectsのシニア・バイスプレジデントでアジア・太平洋・日本地域ジェネラルマネージャー、キース・バッジ氏にインタビューを行い、SAPによる買収の影響や、それ以降の取り組みなどについて話を聞いた。

Cognos買収でささやかれるIBMの方針転換――ISVパートナーとの競争回避という方針に終止符?

 カナダのビジネス・インテリジェンス(BI)ベンダーであるCognosを50億ドルで買収する計画を、米国IBMが11月12日に発表した(関連記事)。これを受けて、「IBMは、ビジネス・アプリケーションを販売するパートナーとは競争しないとする長年の方針を転換したのではないか」との見方がアナリストの間に広がっている。

IBM、BI大手のCognosを50億ドルで買収――Oracle、SAPに続いてIBMも。止まらぬBI市場の大型再編

 米国IBMは11月12日、カナダのビジネス・インテリジェンス(BI)ソフトウェア・ベンダーのCognosを現金総額約50億ドル、1株当たり58ドルで買収することで同意したと発表した。今回の買収により、IBMはBI分野のサービスを拡充し、従来のユーザー基盤をさらに広げていく構えだ。

Oracle、BEA Systemsに買収を提案――BEAは1株17ドル(総額67億ドル)の提示を「過小評価だ」として突き返す姿勢

 米国Oracleは10月12日、米国BEA Systemsを買収する計画があることを発表した。Oracleは、1株当たり17米国ドル(総額で約67億米国ドル)という買収提示額を記した書面をBEAの取締役会あてに提出した。Oracleによると1株17ドルという提示額は、11日のBEA株終値に25%のプレミアムを上乗せした額として決定されたという。