オープンソースビジネスにベンチャー投資を呼び込むには

 オープンソースではFirefox以来となるすばらしい構想ができあがったとしよう。その重要性は間違いなくTCP/IPを上回る。あとはプロジェクトを立ち上げるだけだ。そのアイデアの非凡さゆえに、殺到する投資家たちへの対応にひと苦労するだろう……。そんな状況が現実にあると考えているなら、第2のサブプライムローンに手を出さないように注意したほうがいい。ベンチャーキャピタルから事業資金を調達するのは、販売の対象が商用の製品であっても容易ではない。オープンソースの製品であれば、その難しさは何倍にも増大する。もちろん不可能ではないが、何回あるいは何十回断られても決してあきらめないひたむきさが必要だ。

米MicrosoftがApacheに出資、Apache POIへの協力も前進

 米Microsoftは7月25日(米国時間)、米オレゴン州で開催されていた「2008 O’Reilly Open Source Convention(OSCON)」にて、オープンソース開発団体Apache Software Foundation(ASF)にプラチナスポンサーとして出資することを発表した。また、OSP(Open Specification Promise)プログラムの下で新たなプロトコル情報を公開することも明らかにしている。

米EnterpriseDBに米IBMが出資、オープンソースデータベース競争が過熱か?

 「PostgreSQL」ベースのデータベースなど、企業向けオープンソース製品を提供する米EnterpriseDBは3月25日(米国時間)、新たに1000万ドルの資金を調達したこと、ビジネスインテリジェンス(BI)/データウェアハウス技術「EnterpriseDB GridSQL」をオープンソースにすることなどを発表した。今回の出資企業には、以前からパートナー関係にある米IBMも含まれている。

オープンソースに再び関心を寄せるベンチャーキャピタリスト

 ベンチャーキャピタリスト(VC)たちが最初にオープンソースを見い出したのは、2000年のドットコムバブルの頃だった。そしてバブルが弾け、オープンソースについては、ごく一部を除いてほぼすべてのVCからそっぽを向かれるという全面的失敗の印象が色濃く残った。しかし、ここ数年、オープンソースソフトウェアの利用が増え、存続しているオープンソース企業が成功を収めていることから、投資家の関心は再び高まっている。現在、投資家をオープンソースに引き寄せているのは、革新的なアイデアが生まれる可能性の高さと製品化のすばやさ、そして従来であれば規模が小さすぎて利益が出せなかったようなニッチ市場を開拓できる力だという。成功する企業の基本的要件が揃っていることがわかれば、オープンソースに基づく企業は投資対象として十分検討に値する、と投資家たちは考えているのだ。

米Novellが第1四半期の決算発表、売上高6%増、黒字転換

 米Novellは2月28日(米国時間)、2008年第1四半期(2007年11月-2008年1月期)の業績報告書を発表した。同期、売上高は2億3092万ドルで前年同期比6%増となった。純利益は1680万ドル、1株当たり利益は0.05ドルとなり、赤字だった前年同期から黒字転換を果たした。これを受け、同社は今年度の業績予測を上方修正している。

Open Source Meets Business Congressの創始者、ヨーロッパのOSSの支援に取り組む

 Novellに買収される前のSUSEで最後のCEOを務めたRichard Seibt氏が今週、SUSE誕生の地であるドイツのニュルンベルクで3度めのOpen Source Meets Business Congressを開催した。Seibt氏によると同会議には720人の参加があり、そのうちの60%が「CIO/CEO/CTOなどの意思決定者」、20%が「IT専門家」だったという。