フリーソフトウェアのスーパー・ポータル・サイト、openDesktop.org

 フリーオープンソースソフトウェア(FOSS)の最新版がほしいとき、まず思い浮かべるのはfreshmeatSoftpedia、GnomeFilesなどのサイトだろう。だが、FOSSコミュニティーは細分化しており、新版を紹介するサイトは乱立気味で、それらすべてをウォッチし続けるのは難しい。しかし、そうした専門サイトのためのポータル・サイトがある。2007年に誕生したopenDesktop.orgだ。「未来のデスクトップを作ろう」を掲げるこのサイトでは、デスクトップやディストリビューションの種類に関わりなく、新しいソフトウェアの概要を一覧することができる。

記録するということ

「:-)」を横から見て「人間の笑顔」、あるいは意味的に「(笑)」と読ませるのを、英語圏ではオリジナルの(タイポグラフィカル)スマイリー(Typographical Smiley)と呼ぶ。現在では膨大な種類に達した、いわゆる「顔文字」(emoticon)の元祖である。顔文字というと今では当たり前の存在で、それゆえその重要性が語られることもあまりないが、トーンや大きさで感情を表現できる声を使わずとも、文字だけで様々な感情やニュアンスを明示的に表現することが出来るようになったという点では、これは人類のコミュニケーションにおける革命なのである。まあ、そんなに大げさなものじゃあないですかね :-)

Ontario LinuxFest 2008

 John Van Ostrand氏率いる理想主義者らは先週末、Linuxユーザーやデベロッパをトロントに集結させるという、莫大な資金がかかるボランティア精神あふれるイベントを今年も開催した。トロント国際空港近くのDays Hotelで開催された1日間のイベントOntario Linux Festには、およそ250名の人々が参加した。27のセッションの中には、Sambaで知られるJeremy Allison氏の基調講演や、任天堂WiimoteのXへの統合から、西アフリカの過疎地域においてコンピュータやインターネットを使用可能とすることを目指すグループGeekcorpsの紹介にいたるまで、あらゆる話題に関する数多くの興味深いセッションがあった。

Boycott Novell:自由を守る砦か、それとも被害妄想者の温床か

 Boycott Novellほど物議を醸しているフリーソフトウェア関連のサイトはそうそうない。その名前から想像がつくように、MicrosoftとNovellの提携に異を唱えるべく2006年に開設されたサイトだが、最近ではフリーソフトウェアに対する脅威となり得るあらゆる問題を取り上げて真相を暴こうとする場へと発展している。こうした題材を扱っていることから、購読者にとってはGroklawと同じく(Boycott Novellにはこのサイトの影響が色濃く見られる)、フリーソフトウェアコミュニティを擁護するサイトといえる。だがそれ以外の人々、とりわけ記事にされた当事者から見れば、論理性を欠いた主張や不当な非難に満ちたサイトであり、フリーソフトウェアコミュニティの信用を失墜させかねない困った存在でしかない。

FUEL:コラボレーションによる言語の標準化プロジェクト

  FUEL (Frequently Used Entries for Localization)プロジェクトは、コンピュータソフトウェアのローカライゼーション(ローカライズ)分野における一貫性および標準の欠如という問題の解決を目指している。Red Hatが開始したこのプロジェクトは、こうした問題の解決により、ローカライズされたデスクトップ環境をエンドユーザにとってより使いやすいものにしようとしている。

フリーソフトウェアユーザによるコミュニティ支援の方法

 最近のLinuxディストリビューションは、限られた上級ユーザだけでなく初めてのコンピュータユーザにも使いやすいものへと変貌を遂げている。しかし、プロプライエタリなソフトウェアやオペレーティングシステムとは異なり、GNU/Linuxの開発は、自らの時間と知識を惜しまず無償でプログラムを書く人々の活動に支えられている。そのため、フリー/オープンソースソフトウェア(FOSS:Free and Open Source Software)の成否は、ユーザからのフィードバックと貢献に大きく左右される。新規のユーザやプログラミングスキルのないユーザは、貢献のしかたがわからなかったり、そもそもその必要性を理解していなかったりするだろう。しかし、プログラマでなくてもFOSSプロジェクトに大いに貢献することは可能であり、そうした活動はほかのユーザのためだけでなく自分のためにもなるのだ。もちろん、あなたにも協力できる。

開発者とユーザをつなぐKDEのCommunity Working Group

 KDE 4が散々な評価を受けた翻訳記事)ことでKDEプロジェクトが得た教訓の1つが、ユーザの声をもっとよく聞く必要があるということだった。その具体策の1つとして、先日終了したKDEの年次コンファレンスAkademyで発表されたのが、Community Working Group(CWG)の新設だ。発表によると、CWGの目的は、「ユーザのニーズを開発者に伝えたり、開発者の意向や計画をユーザに伝えたりなど、ユーザと開発者の意思疎通を集約する」ことだという。設立作業が進められているCWGの今後の見通しについて、CWGの初期メンバ5人の中から、Anne Wilson氏とJuan Carlos Torres氏に話を聞いた。

OLS:カーネルの文書についての講演とカーネルパッチの提出についての講演

 4日間に渡り開催される第10回年次Ottawa Linux Symposium2日めの今日はまず、Rob Landley氏による、小鳥が「助手」を務める異例の講演「Where Linux kernel documentation hides(Linuxカーネル文書の隠れ場所)」に出席した。なおかわいらしい声で鳴く小鳥はおとなしくて、2度だけ聴衆の頭上を飛び回った以外はほとんどの時間、講演内容に熱心に耳を傾けていた。

オープンとは――OSCONのパネルディスカッション

 O’Reilly’s Open Source Convention(OSCON)の初日と2日目は、技術的チュートリアルで埋め尽くされた感があるが、その流れを変えそうなセッションもちらほらと見られた。月曜日で注目されたイベントはParticipate 08だ。Microsoft社主催のパネルディスカッションで、「オープン」の意味をめぐってパネリストが意見を交換した。ソースコードの、データの、ビジネスモデルの「オープン」とは何を意味するのか。