Boycott Novell:自由を守る砦か、それとも被害妄想者の温床か

 Boycott Novellほど物議を醸しているフリーソフトウェア関連のサイトはそうそうない。その名前から想像がつくように、MicrosoftとNovellの提携に異を唱えるべく2006年に開設されたサイトだが、最近ではフリーソフトウェアに対する脅威となり得るあらゆる問題を取り上げて真相を暴こうとする場へと発展している。こうした題材を扱っていることから、購読者にとってはGroklawと同じく(Boycott Novellにはこのサイトの影響が色濃く見られる)、フリーソフトウェアコミュニティを擁護するサイトといえる。だがそれ以外の人々、とりわけ記事にされた当事者から見れば、論理性を欠いた主張や不当な非難に満ちたサイトであり、フリーソフトウェアコミュニティの信用を失墜させかねない困った存在でしかない。

linux-libreプロジェクト、なかなか賛同を得られず

 今年は、フリーソフトウェア財団(FSF)が支持する完全にフリーなディストリビューションgNewSenseのバージョン2.0がリリースされたり、Ubuntuがフリーソフトウェアのみをインストールするオプション翻訳記事)を追加したりという動きがあった。そんな中、Red Hatの社員で、フリーソフトウェア財団ラテンアメリカ(FSFLA)の役員としても知られるAlexandre Oliva氏が、linux-libreというプロジェクトを進めている。もくろみ通りに事が運べば、100%フリーなディストリビューションの構築を容易にするプロジェクトになるはずだった。だが残念なことに、自由を求める同氏の道のりは、主義主張の違いに阻まれたり、理想より利便性を求める声に押されたりして、難航している。

Bruce Perens氏、「オープンソースを保護する」とOSI理事立候補のための署名活動

 オープンソース活動家として知られるBruce Perens氏が、自身が設立に携わったオープンソース推進団体Open Source Initiative(OSI)の理事に立候補するための署名活動を開始した。目的はオープンソースを守るため。3月21日午後3時(日本時間)時点で、すでに約1600人が賛同の署名を残している。

SCALE 6xコンファレンスの参加レポート

 先週金曜日(02/08)、Southern California Linux Expo(SCALE)の第6回年会の開幕イベントとして、専門的な4つのコンファレンストラックが開催された。一般講演および展示ブースは翌土曜日からの開催予定であったが、肌寒いこの時期のカリフォルニアの気象にもひるむことなくその前日から現地に到着していた意気盛んな参加者達は、通常のデスクトップLinuxフェアでは滅多に扱われないオープンソースの実態をその目で確認するという恩恵にあずかることができたのである。

レッドハット新社長に元BEA社長の廣川裕司氏が就任

 レッドハット(本社:東京都渋谷区)は2008年2月4日、代表取締役社長に元日本BEAシステムズ代表取締役社長の廣川裕司氏が2月1日付で就任したと発表した。前社長の藤田祐治氏は会長に就任し、同時に米Red Hat本社のアジアパシフィックリージョナルディレクターを兼務して、日本のOEMパートナービジネスを統括する。

オープンソースソフトウェアがあらゆるニッチを乗っ取る~セキュリティコンサルタント

 Jonathan Ham氏は13年間のオープンソースの経験を持つコンピュータセキュリティの専門家だ。Ham氏は、オープンソースが「ビジネスモデルとして現実味を帯びてくる」のを見てきた。Ham氏によると、この数年の間に「オープンソースかクローズドソースかには関わらず、あらゆる製品にはセキュリティ上の欠陥があるということを人々が認識し始める」というゆっくりとした変化があったのだという。Ham氏は、このような認識がより多くのオープンソースの導入につながったと考えている。その理由は、「正体を知ることのできる悪魔の方が、正体を知ることのできない悪魔よりもましだから」なのだという。

新米ITマネージャが知っておくべきこと

 新米ITマネージャとしてあなたは、「卓越した専門家」というほどの期待は受けないにしても、チームを統率してプロジェクトを効率良くこなすということは期待されるようになる。仕事に詳しくなるまでしばらくは大目にみてもらうことのできる猶予期間が与えられるかもしれないが、新米(あるいは新任)のITマネージャになるということは、積極的にリーダーシップを取らなければならないということを意味する。これは裏方としての作業に慣れている人にはプレッシャーに感じることかもしれない。しかし責任者になってしまったのなら、仕事をうまく始めるために以下に挙げるようなことをすると良いだろう。

DevelopSpace――オープンソースの理念で進める宇宙開発

 宇宙開発マニアにて実際の航空宇宙エンジニアであるPaul Wooster氏が提唱しているのは、宇宙開発用の技術をオープンソース形態で開発することであり、これこそが宇宙工学の学位を持たない人間がこの分野に参加する最も簡単な方法であるという発想に基づいている。そのためにWooster氏が設立したのが、オープンソースの理念に従って運営されるDevelopSpaceというコミュニティであり、その活動目的は様々な人々の持つスキルを共有することで宇宙開発の可能性を広げることにある。

Eben Moglen氏、Tim O'Reilly氏に「対話への参加」を呼びかける

 オレゴン州ポートランド発――O’Reilly Open Source Conventionの本日(7月24日)の席上、O’Reillyの創始者にてCEOを務めるTim O’Reilly氏に対して、Software Freedom Law Centerの取締役を務めるEben Moglen氏が敢然と立ち向かった。Moglen氏は、O’Reilly氏がこの10年間に行ってきたのは利潤追求と売名行為であると発言し、今後O’Reilly氏は“軽率な行為”を改めてソフトウェアの自由に関する対話に参加するよう求めたのである。

Linuxユーザの多くが複数のOSを併用していることを示す調査結果

 最近私は、Mac OS X 10.4を搭載したMacBook Proを会社から支給された。このプラットフォームを選択したのは、Linuxでは使用できないアプリケーションを業務で使う必要性を考慮した結果である。実際、私がLinux以外のプラットフォームも使い出してからかなりの年月が経っており、こうした異種プラットフォームの混用状況については常々気になっていたところである。そこで今回私は、Linus Torvalds氏といった著名なLinuxユーザを含めて、非公式な世論調査をしてみることにした。各自のプラットフォームをどのような形態で使用しているかを、私の使用状況と比較するためである。

議論を呼ぶIndy 500初「TeamLinux」スポンサーのレーシングカー

 Tux500プロジェクトの構想は、一見したところ特に変わったところはないようにも思われる。2人の熱心なLinuxファンが自分たちの大好きなオペレーティングシステムを宣伝するクールな方法を探していて、やがてLinuxの広告を付けたレーシングカーを今年のIndy 500カーレースに参加させるということに決め、必要となる資金を集め始めることにした。