Bruce Perens氏、「オープンソースを保護する」とOSI理事立候補のための署名活動

 オープンソース活動家として知られるBruce Perens氏が、自身が設立に携わったオープンソース推進団体Open Source Initiative(OSI)の理事に立候補するための署名活動を開始した。目的はオープンソースを守るため。3月21日午後3時(日本時間)時点で、すでに約1600人が賛同の署名を残している。

 Perens氏は、Eric Raymond氏と1998年にOSIを立ち上げたほか、OSIが掲げているオープンソースの定義を共同執筆した人物。オープンソースエバンジェリストを名乗っており、オープンソース界にとどまらず、業界で有名な人物だ。OSIの理事は自薦であり、立候補にはコミュニティからのサポートを示すことが必要であるため、今回の署名活動に至った。

 同氏はOSIの理事に立候補する理由として、ベンダーの影響力とライセンス数の2つを挙げている。ベンダーの影響力については、オープンソース製品で収益を得ているベンダーがOSIのような組織をリードしようとしていることに懸念を示しており、「オープンソース開発者の多くはこのような事業にかかわっていない」と記している。自分自身は「アンチベンダーではない」としながら、現在の状況では開発者の権利が薄くなってしまうと警告。現状のままでは、オープンソース活動に参加を見せている米Microsoftにすら理事になれるチャンスがあり、これを阻止したいとしている。

 ライセンス数については、以前から指摘されているにもかかわらず、ライセンスの種類が減っていないことを指摘している。Perens氏は、「商用、非商用の両方の目的を満たすライセンス数は4つ」としており、理事に選出された際にはこの分野にメスを入れていく構えだ。

 Perens氏はこれまで、Microsoftと米Novellの提携に異を唱え、米SCO Groupと戦ってきた。今後もオープンソースを守る活動を続けるために、理事に立候補したいと訴えている。

Open Source Initiative
http://www.opensource.org

Bruce Perens氏の署名募集ページ
http://techp.org/p/7