IBM、SOA/Webサービス関連技術の特許を開放――150以上の知的財産で特許権を不行使、ロイヤリティ・フリーのライセンス契約も不要に

 米国IBMは7月11日、同社が保有する知的財産の一部を、だれもが普遍的かつ永続的に利用できるように開放すると発表した。開放の対象となるのは、 SOA(サービス指向アーキテクチャ)やWebサービス関連の標準規格を実装する際に必要となる特許で、その数は150件を超えている。

Microsoftと契約してから、言うことが変わってきたLinspire社CEO

 来月リリースされるLinspire 6.0には、先日発表されたLinspireとMicrosoftの提携の成果が含まれる予定だ。Linspire CEOのKevin Carmony氏によると、Linspireは今回の契約に至るまで約1年半もの間、Microsoftと交渉を続けてきたという。しかし、Novellとの契約が「リップサービス」や「FUD」以外の何物でもないとしてCarmony氏がMicrosoftを非難していたのはほんの7ヶ月前のことだ。

Novell、Microsoftとの歴史的提携の詳細を公表――「Microsoft Office」などの特許は使用許諾対象外

 米国Novellは5月25日、米国証券取引委員会(SEC)に提出した年次報告書に、Microsoftとの間で合意した3箇条からなる編集済み文書を添付し、同契約の詳細を初めて公にした。なお、年次報告書の提出が遅れる原因とされていたストック・オプションにかかわる社内調査は5月23日に終了している。

「Linuxベンダーを訴えるつもりはない」――Microsoft幹部が明言、「235件の特許侵害」発言で揺れるオープンソース界の鎮静化をねらう

 「オープンソース・ソフトウェアがMicrosoftの特許を侵害しており、ベンダーらに損害賠償請求を行う」とするMicrosoft幹部の強硬な発言は、オープンソース・コミュニティに少なからず衝撃を与えた。IDG News Serviceはこのほど、Microsoftのプラットフォーム戦略担当ジェネラル・マネジャー兼オープンソース・プロジェクト担当ディレクターを務めるビル・ヒルフ氏にあらためてその真意を聞いた。

100以上のITベンダーらが特許改革法案に懸念を表明――「特許権の剥奪につながる」と署名入りの書簡を議員に送付

 現在米国議会で議論されている特許改革法案に対し、小規模ITベンダーやバイオ関連企業、ベンチャー・キャピタル・グループといった100以上の企業や団体は今週、「法案成立は自社のビジネスに破滅的な影響を与える」と懸念を表明し、議員らに署名入りの書簡を送付した。

フランス大統領候補者、フリーソフトウェア関連の問題について語る

 4月22日のフランス大統領選挙第1回投票に参加するフリーソフトウェアの支持者たちには、世界でも他に類を見ない情報が提供される。それは、フリーソフトウェア、著作権、特許、デジタル著作権管理に関わる問題に対する主要政党すべての方針声明である。さらに(少なくとも北米の人々にとって)驚くべきことは、候補者の大部分がこうした問題をしっかりと把握し、明確な立場を打ち出していることだ。

Microsoft、SamsungによるLinux技術の使用に合意する

 Computerworldに先日掲載された記事によると、MicrosoftとSamsungとの間でクロスパテントに関する新たな合意が結ばれ、その中では特にMicrosoftが言うところのLinuxの使用により侵害されているパテント(特許)について、(具体的にどのパテントが該当するかを特定することはないものの)それらをSamsung側が自由に使用する権利を与えることが謳われているそうだ。またその見返りとしてMicrosoft側には、Samsungの特許ポートフォリオに関する広範な権利が与えられるとのことである。

GPLv3ドラフト新版:特許やロックダウン技術に対する新たなアプローチを導入

 FSF(フリーソフトウェア財団)がGPLv3(GNU一般公衆利用許諾書バージョン3)のドラフト改訂第3版をリリースした。今回のドラフト新版で行なわれた変更のうち、説明や法律的な文言が増えたことやGPLの新たな側面を反映するための細々とした変更点については、特に問題なく受け入れられる可能性が高そうだ。しかし今回のドラフトでは、特許に関する文言の明確化(Novell社がMicrosoft社と結んだ類いの契約の再発防止をねらうものなど)ばかりか、物議をかもしがちな問題であるロックダウン技術(ユーザの自由を束縛/妨害する技術)に対する新たなアプローチなど、一筋縄では行かないであろう変更も一部に含まれている。

AdobeのFlash開発者はサウジアラビアから学ぶ必要がある

 ビデオの分野においてオープンソース開発者が解決すべき最大の問題は、ビデオ編集用ソフトウェアの完成度翻訳記事)にあるのではなく、現在Adobe Flashの独占状態にあるインターネット上のビデオ配布方法にある。Flashがインターネット上でビデオを配布する方法として最も人気があることには、それ相応の理由がいくつもある。しかしFlash 8のリリース時にMacromedia社(後にAdobe社が買収)は、プロプライエタリなビデオ圧縮コーデックを選択するという実に愚かな決定を下した。そしてその決定のために「Flashのフリーな代替物」が、今や「あれば良いもの」という存在にとどまらず「なくてはならないもの」となってしまった。