linux-libreプロジェクト、なかなか賛同を得られず

 今年は、フリーソフトウェア財団(FSF)が支持する完全にフリーなディストリビューションgNewSenseのバージョン2.0がリリースされたり、Ubuntuがフリーソフトウェアのみをインストールするオプション翻訳記事)を追加したりという動きがあった。そんな中、Red Hatの社員で、フリーソフトウェア財団ラテンアメリカ(FSFLA)の役員としても知られるAlexandre Oliva氏が、linux-libreというプロジェクトを進めている。もくろみ通りに事が運べば、100%フリーなディストリビューションの構築を容易にするプロジェクトになるはずだった。だが残念なことに、自由を求める同氏の道のりは、主義主張の違いに阻まれたり、理想より利便性を求める声に押されたりして、難航している。

Ottawa Linux Symposium 2008総括

 今年のOttawa Linux Symposium(OLS)の3日目には、多くのセッションが開催された。なかでも目を引いたのは、Ubuntuの創設者にして宇宙旅行者であるMark Shuttleworth氏の基調講演だ。氏は、シンクロニシティ(共時性)について議論を始めるようLinuxコミュニティ全体に呼びかけた。”シンクロニシティ”とは、主要なソフトウェアのリリース時期を同期させることを指す、Shuttleworth氏独特の言い回しだ。同コンファレンスは、終盤の愉快なセッションと統計情報の発表をもって土曜日に閉幕した。

OLS:カーネルの文書についての講演とカーネルパッチの提出についての講演

 4日間に渡り開催される第10回年次Ottawa Linux Symposium2日めの今日はまず、Rob Landley氏による、小鳥が「助手」を務める異例の講演「Where Linux kernel documentation hides(Linuxカーネル文書の隠れ場所)」に出席した。なおかわいらしい声で鳴く小鳥はおとなしくて、2度だけ聴衆の頭上を飛び回った以外はほとんどの時間、講演内容に熱心に耳を傾けていた。

Ottawa Linux Symposium 10:初日の報告

 今年で10年目を迎えるOttawa Linux Symposiumが先週水曜、カナダの首都オタワで、カナダ国会議事堂からほんの数ブロックの所にある、建て直しのための解体工事の真っただ中のコンファレンスセンターにおいて開幕した。例年通りカーネル開発の現状についての基調講演から始まり、今年はMatthew Wilcox氏が講演した。初日には数十の講演や全体会議が行われたが、中でもカーネルワイヤレスメンテナのJohn Linville氏による講演「Tux on the Air: the State of Linux Wireless Networking(Tux on the Air:Linuxワイヤレスネットワークの現状)」があった。

ミラクル・リナックス、動的不具合修正ソフト「KAHO」を公開

 ミラクル・リナックス(本社:東京都港区)は2008年7月23日、高可用プラットフォームのLinuxサーバの不具合を動的に修正するソフト「KAHO(Kernel Aided Hexadecimal code Operator)」を発表した。NGN(Next Generation Network)での利用を想定、サービス中断を最小限に抑えるという。近く、GPLライセンスで公開する予定。

コメンタリ:Linux Foundationが投影するLinuxの将来に対する懸念

 第2回Linux Foundation Collaboration Summitへの参加後、私は複雑な気持ちで過ごすことになった。Linus Torvalds氏の貴重な時間を購入する形でフリー/オープンソースソフトウェアの広告塔的プロジェクトの旗振り役を継続してもらおうとするグループの活動は、むげに否定できるものではない。だが同時にこのヒモ付き援助システムこそがLinux Foundationに対して私が抱く最大の懸念でもあるのだ。

Linux Foundation Collaboration Summitの価値

 現在、テキサス州オースチンでLinux Foundation Collaboration Summitが開催されている。招かれた出席者が約300人という小さなイベントだが、小さいからこそ面白いこともある。いま真ん前にすわっている誰か、自分と話をしている誰かこそ、Linuxカーネルやビジネスやオープンソースの世界でよく名前を聞く人物――たとえば、Ted Ts’o、Jon “maddog” Hall、Bruce Perens、Dan Frye、Larry Augustin――かもしれない。イベント会場になったテキサス大学のJ.J. Pickle研究センターは、1999年にIBM社が最初の「秘密」Linuxサミットを開催した場所としても知られている。IBMは、ここで同社のLinux戦略を社内的に発表し、細部を詰める作業を行った。

Linux Foundation、Linux開発の実際に関するデータを公開、開発者は3年で3倍

 Linuxを推進する非営利団体のLinux Foundationは4月1日(米国時間)、Linuxカーネル開発に関する詳細なデータを公開した。Linuxカーネル開発者はこの3年で3倍に増え、支援企業も増えているという。「コンピュータの歴史において、これほど多くの企業、ユーザー、開発者がかかわったプロジェクトはない」とエグゼクティブディレクタのJim Zemlin氏は述べている。

ハウツー:/procディレクトリを活用する

 /procディレクトリは不思議な存在だ。本当に存在しているわけではないのだが、ディレクトリ内を見て回ることができる。ディレクトリ内にある各ファイルの容量は0で、バイナリでもテキストでもないのだが、ファイル属性を確認したりファイルの中身を表示したりすることができる。この特殊な/procディレクトリには、カーネル、プロセス、設定用パラメータなどに関して、Linuxシステムについてのあらゆる詳細な情報がある。そのため/procディレクトリを学ぶことで、Linuxのコマンドの仕組みを学んだり、さらにはシステム管理的なことをいくらか行ったりすることなどができる。

簡易的なLinux用仮想化プラットフォームとしてのLguest

 これまでのところLinuxカーネルのメインラインツリーには3種類のハイパーバイザ(hypervisor)が取り込まれており、まず最初がカーネル2.6.20段階でのKVMで、その次に2.6.23リリースにおけるXenおよびlguestという順番になる。ここで言うハイパーバイザとは、ホストシステム上で複数のオペレーティングシステムを実行させる技術のことである。これら3つの選択肢の中で、操作と実装という観点から見た場合に最も簡単なのがlguestであり、これから仮想化テクノロジの動作する原理を学習したいというユーザに適したオプションだと言えるだろう。

32ビットLinuxで大容量RAMを使う方法

 このところ、多くのマシンが2GBないし4GBのRAMを搭載しているが、所有者たちはある問題に悩まされている。そうしたマシンで32ビット版のGNU/Linuxディストリビューションを実行すると、大容量RAMを活かしきれないのだ。幸いにして、この問題は特定のパラメータをいくつか有効または無効にしたカーネルをインストールするかビルドするだけで解決できる。

ハウツー:自分のシステムに最適なカーネルを構築する

 ディスクの性能を最適化する方法についての記事を書いた後、設定を調整することはシステムの高速化のためにできることの一部に過ぎないというコメントを読者からもらった。つまり、ユーザ自身のハードウェアや必要性にもっとも合うようにカーネルのコンパイルを行なえば、さらにシステムを高速化することができるという指摘だ。カーネルのコンパイルは昔ほど敷居の高いことではなくなっている。最近ではカーネルのコンパイルの手順は簡素化されていて、メニュー形式で提示される選択肢の中から選んだ後、いくつかのコマンドを入力するだけでよくなっている。

今後を照らすLinuxカーネルの動向予報

 どんなソフトウェア製品にせよ、今後のリリースについて計画を立てるにあたって、多くの意志決定者が最初に求めるものの1つがロードマップだ。しかしLinuxカーネルの場合は、以前からそうだったが、ロードマップよりも遅れるのが常である。こうした状況に対処すべく、Linux Foundationは8月15日、Linuxカーネルの動向を知る必要のある開発者や組織にその見通しを知らせるためのLinux Weather Forecast(Linux動向予報サービス)の提供を行うことを発表した。

新規カーネルにおけるワイヤレスサポートの向上

 Linus Torvalds氏が評するところの「-rc7から大きな変更は施されていない」とされるカーネルリリース2.6.22ではあるが、実際には重要ないくつかのアップグレードが施されており、先週末のアナウンスに従えば、新規のワイヤレススタックとFireWireスタックの搭載、および新規のスラブアロケータによるメモリ管理の効率化などが行われている。