Linux Foundation、Linux開発の実際に関するデータを公開、開発者は3年で3倍
Linuxを推進する非営利団体のLinux Foundationは4月1日(米国時間)、Linuxカーネル開発に関する詳細なデータを公開した。Linuxカーネル開発者はこの3年で3倍に増え、支援企業も増えているという。「コンピュータの歴史において、これほど多くの企業、ユーザー、開発者がかかわったプロジェクトはない」とエグゼクティブディレクタのJim Zemlin氏は述べている。
Linuxはサーバーから組み込み用途まで広く普及しているが、実際に開発しているのは誰かといったLinux開発に関する知識を持つメインストリームユーザーは少ないという。調査では、Linuxを開発している人、支援企業、開発作業の進展などについて詳しく調べた。
それによると、現在Linuxカーネルを開発しているのは、約100社以上の企業に勤務する1000人近くの開発者。2005年以降、アクティブなカーネル開発者数は3倍に膨れており、このうちの70~95%はボランティアではなく、報酬のある仕事として開発に参加しているという。カーネルへの貢献のうち70%以上は、米IBM、米Intel、米Novell、米MontaVista、米Red Hatなどの大企業に所属する開発者によるものであることもわかった。Linux Foundationによると、参加企業の多くは、カーネルの改善が自社の競争優位につながると考えているという。
開発速度については、平均して1日3621行がカーネルツリーに加えられており、最新のカーネルは2.7カ月おきにリリースされている。2005年以降、カーネルのコードは年平均10%で増えているという。
Linux Foundation
http://linux-foundation.org