インタビュー:syslog-ng 2.0の開発者Balázs Scheidler氏に聞く

現行のUnixにおける標準的なシステムイベントのログ記録アプリケーションはsyslogdであるが、その代替ソフトの1つにsyslog-ngというシステムログ記録ツールが存在する。このツールは、TCPネットワークプロトコルを介したリモートサーバへの高信頼性ログ記録、多様なプラットフォームおよびアーキテクチャのサポート、高レベルなメッセージフィルタリング機能をその特長としており、実際いくつかのLinuxディストリビューションでは標準でsyslog-ngを同梱するようになっている。今回は、同ツールの開発者であるBalázs Scheidler氏にインタビューを申し込み、先月リリースされたバージョン2.0に関する質問などを試みた。

Mandrakeの創設者、新ディストリビューションについて語る

すでにGaël Duval氏はフリーソフトウェアの歴史にMandrakeの開発者、そしてMandrakeSoft(現Mandriva)の共同設立者として、その名を刻んでいる。今年3月にMandrivaから解任されたDuval氏は、ユーザをシステム管理の作業から解放することでコンピューティングの簡素化をねらう新しいディストリビューションUlteoによって、再びその名を知らしめようとしている。今週、6ヶ月間の沈黙を破ってUlteoのアルファ版がリリースされるのに伴い、Duval氏は自身の計画をLinux.comに語ってくれた。

インタビュー:Linuxセキュリティを専門とするKurt Seifried氏

このサイトの読者の中には、Kurt Seifried氏の名をご存知の人もいるかもしれない。「Linux Administrators’ Security Guide」というサイトの作者であり、securityという活発なメーリングリストの運営者でもある。今回のインタビューでは、Linuxセキュリティの変遷とその弱点、システムのセキュリティを高めるためにユーザが行うべき対策、管理者が持つべきセキュリティの知識について、氏の考えを聞くことができた。

Aaron Seigo氏、aKademyおよびKDE4について語る

KDE開発者たちはアイルランドのTrinity College Dublinに集まり、aKademyと呼ばれるKDEコミュニティの年次大会を開催しているが、今回は1週間をかけてKDEとフリーデスクトップのコラボレーションについて討議し、KDE4の進むべき方向を見定めるという。そして先の月曜日、KDEの開発者であるAaron Seigo氏はダブリンにて私たちの取材に応え、aKademyおよびKDE4の現状について語ってくれた。

Linus Torvalds氏がGPLv3策定プロセスに参加しない理由

Linus Torvalds氏はGNU General Public License(GPL)バージョン3の草案作成に参加していないが、それは何故なのだろうか? これまでにもTorvalds氏は、しばしば同プロセスおよびGPLv3の草案そのものに対する批判をしてきており、また最近ではカーネル開発者間での非公式な意見調査において同ライセンスに対する反対票を投じていることから、この草案プロセスに同氏が参加しない理由は明白のようにも思われる。Torvalds氏は、委員会という形態を嫌悪する理由として、こうした運営方式では同氏が好ましいと考える寄与が成されないこと、および、他のすべてのライセンスをGPL下に囲い込もうとしているFree Software Foundation(FSF)との間に、理念上の相違がある点を挙げている。

フリーソフトウェアイニシアティブ理事長、新部 裕氏へのインタビュー

フリーソフトウェアイニシアティブ(Free Software Initiative of Japan:FSIJ)の理事長を務める新部 裕氏は、ベテランのDebian開発者であり、根っからのハッカーでもある。インドのバンガロールで開かれた第4回GPLv3国際会議(Fourth International Conference on GPLv3)での彼の講演の後、フリーソフトウェアとその発展を促す彼の活動が日本でどの程度受け入れられているかを知るために話を伺った。

Red Hat幹部がハッカー文化の重要性をあらためて強調──重要なのは金融資本ではなく知的資本

 米Red Hatのオープンソース業務担当バイスプレジデント、マイケル・ティーマン氏は、多くの企業が開発者にお金を払ってオープンソース製品の開発作業を進めているという現状を認める一方で、オープンソース・ソフトウェアの開発にボランティアで参加するハッカーたちが依然としてきわめて重要な役割を担っていると強調する。

2人の「お婆さんハッカー」にインタビュー

Black Hatのようなカンファレンスのすばらしい点の1つは、新しい友人ができることである。とりわけ、才能に恵まれた相手に着ていたLinux Tシャツを褒められたような場合はそうだ。こうしてお近づきになったのがTerri GilbertとBecky Baceの両女史、これまでに出会ったギークやセキュリティ専門家の中でも最も注目すべき2人だ。年齢を推測するような野暮な真似をするつもりはないが、多分「お婆さんハッカー」と呼んでも彼女たちは気を悪くしないだろう。

ISS設立者が明かす今後の展望──「IBM傘下になっても企業のセキュリティ保護に貢献していく」

 米インターネット・セキュリティ・システムズ(ISS)は先々週、IBMに13億ドルで身売りすることに合意した。この買収手続きは年末までに完了する見通しだ。本稿では、ISSの設立者で最高セキュリティ・アドバイザーを務めるクリス・クラウス氏に、ISSの今後の展開などについて話を聞いた。

Eben Moglen氏との対談、GPL改訂およびSFLC現状(動画有り)

Eben Moglen氏は、コロンビア大学の法律史の教授、Free Software Foundationの法務顧問、Software Freedom Law Center(SFLC)の議長という、多彩な肩書きを有す人物である。先週私はLinuxWorld Conference & Expo in San Franciscoの会場においてMoglen氏と同席する機会を得ることができ、GNU General Public License version 3(GPLv3)の草案作成に関する最新情報、GPLの改訂に関する同氏の見解、およびSFLCの現状について質問を試みた。

Oracleのアプリ開発責任者があらためてFusion戦略を語る──「既存製品を強化しながら標準ベースの選択肢を提供」

 米Oracleのアプリケーション開発担当シニア・バイスプレジデント、ジョン・ウーキー氏は、同社の既存ビジネス・アプリケーション・ラインの継続開発を統括している。その中には「Oracle E-Business Suite」「PeopleSoft Enterprise」「J.D. Edwards EnterpriseOne」「同World」などが含まれる。同氏はまた、同社の次世代アプリケーション群「Fusion」の開発の責任者でもある。Computerworld米国版は先ごろ同氏に、Fusionおよび現行アプリケーションの開発の現状と今後の方向性について話を聞いた。

LinuxWorld Expoへようこそ(ビデオレポート)

LINUXWORLD EXPO、サンフランシスコ – 8月14日月曜日、米国でもっともよく知られているビジネス向けLinuxイベントが、サンフランシスコにやって来た。Joe ‘Zonker’ Brockmeierと私がこの様子をNewsForgeとLinux.comでレポートする。開催初日にはたいしたイベントもないので、あちらこちらで色々な人に「今回のLinuxWorldに期待すること」を聞いて回った。

OpenOffice.orgの現状

OpenOffice.org 2.0がリリースされてから1年近くになるので、先週、オレゴン州ポートランドで開催されたOSCON(O’Reilly Open Source Convention)で、Louis Suárez-Potts(OpenOffice.orgのコミュニティ評議会議長兼コミュニティ・マネージャ)と同席して、OpenOffice.orgの開発ロードマップがどんな具合か訊ねた。Suárez-Pottsは、開発は順調に行っているが、OpenOffice.org 3.0のリリースはもう少し先になるだろうと言った。

OSCONを終えて(動画あり)

第8回を数える年に一度のO’Reillyオープンソースコンベンション(OSCON)が金曜日に閉幕した。最終日の午後には、いくつかの講演と、Free Software Foundationの総合弁護士でSoftware Freedom Law Centerの所長であるEben Moglenによるフェアウェルスピーチが行われた。Moglenはソフトウェアライセンスの重要性について語り、このスピーチはカンファレンスを締めくくるにふさわしいものだった。

Sun幹部、オープンソース戦略とその展望を語る──Solaris、Javaに続き、ミドルウェアのオープンソース化に挑む

 米Sun Microsystemsのチーフ・オープンソース・オフィサーであるサイモン・フィップス氏は、ここ数カ月の間、複数のオープンソース事業に取り組んできた。Sunは昨年、「Solaris 10」をオープンソース化した「OpenSolaris」をリリースし、今年6月には、同社のJavaプログラミング言語のソースコードを公開する計画を発表している。Computerword米国版はフィップス氏にインタビューを行い、Sunのオープンソース戦略とその展望について聞いた。

元Sleepycat CEO、Oracleの組み込みデータベース戦略を語る

 米Oracleは大規模データベース市場で大きな支配力を有しているかもしれないが、小規模なデータベースを求めるユーザーにはあまり評価されてこなかった。Oracleが2月に買収したSleepycat Softwareの元CEOで、現在、Oracleの組み込み技術担当バイスプレジデントを務めるマイケル・オルソン氏は、そうしたこれまでの状況を変革しようと試みている。