OpenOffice.org 2.4日本語版をリリース

 OpenOffice.org日本語プロジェクト/Japanese native language projectは2008年4月3日、「OpenOffice.org 2.4」日本語版を公開した。3月30日に公開された最新バージョンの日本語版で、日本語プロジェクトによるQA(品質管理)テストをへてリリースした。ライセンスはLGPLで、無償ダウンロードできる。

Impressスライドでの直接録音を可能にするeVoice

 ここ数カ月OpenOffice.orgでは非常に多数の機能拡張が公開され続けているが、その大多数は利用頻度の高いアプリケーションであるWriterとCalc用のものが占めており、実際OpenOffice.org Extensionsのサイトにアクセスしても、Impress専用のものはごく限られた数しか登録されていない。そうした少数派の一員として最近新たに加わったのが、スライド上での直接録音を可能とするeVoiceである。設定さえ済んでしまえばeVoiceの操作に特に難しい点はなく、使い方次第ではImpressの各種機能と組み合わせた多彩な用途に供せるはずである。

気の利いたOpenOffice.orgエクステンション群

 どうやら、開発者たちが便利なOpenOffice.orgエクステンション(拡張機能)の作成に消極的だったのは、単に成果を公開する場所がなかったためだったようだ。OpenOffice.orgのエクステンション・リポジトリが立ち上がると、エクステンションの登録件数は急増し、その傾向に陰りは見えない。いくら量が多くても質が伴わなければ話にならないが、すでにこのリポジトリにはOpenOffice.orgの機能を拡張して作業を効率化できる優れたエクステンションがいくつか収められている。

Sun、OpenOffice.orgに対してもサポート・プログラムを提供へ――「サポート付きのOpenOffice」をディストリビューターが提供するモデル

 米国Sun Microsystemsは12月14日、オープンソースのオフィス・スイート「OpenOffice.org」に対する製品サポート・プログラムを提供する計画を明らかにした。同社はOpenOffice.orgをベースとした「StarOffice」(日本での製品名は「StarSuite」)を提供しているが、人気の高いOpenOffice.orgに対しても強くコミットしていく構えだ。

OpenOffice.orgで日めくりカレンダーを作る

 “差し込み印刷”といえば、普通は封筒やはがきの宛名印刷が思い浮ぶ。だが、この機能の利用方法はほかにもたくさんある。今年は新たなクリスマスギフトを用意すべく、OpenOffice.org(OOo)の差し込み印刷を使って日めくりカレンダーを作成した。休日や家族の予定を入れて個人向けにカスタマイズしたものだ。早速、その作り方を紹介しよう。

GNOME/OOXMLポッドキャストにさほどの対立はなかった

 電話回線に技術的な問題が発生したにもかかわらず、GNOME FoundationのJeff WaughとBoycott Novellサイトの共同設立者であるRoy Schestowitzが参加したLinux.comのライブポッドキャストは、Microsoft OfficeのOpen XML(OOXML)文書フォーマットをECMA標準にしようとする活動へのGNOMEの関与を議論したがっている多くの聴衆を集めた。 BlogTalkRadioでのLightning StrikesショーでRod Amisがホスト役を務め、Linux.comの編集長であるRobin Millerと私が質問を行った議論により、この問題における両者は、以前に思われていたより近い立場であることがわかった。

GNOME FoundationによるOOXMLの擁護とそれを取り巻く波紋

 GNOME Foundationに対しては昨今、OpenOffice.orgやKOfficeなどのフリーソフトウェア系オフィスアプリケーションで利用されているOpen Document Format(ODF)というオープン標準を切り捨てる形で、MicrosoftのOffice Open XMLフォーマット(OOXML)のECMA標準としての採用に肩入れをしているとする批判が展開されており、先日同Foundationから出されたステートメントは、こうした批判に反論するためのものである。この論理的反論としてのステートメントが、沸き上がった感情論や背信者としての批判を和らげる方向に機能するのかは、神のみぞ知るといったところであろう。

odtwriterを使ったテキストからODFへのファイル変換

 OpenDocumentフォーマット(ODF)形式のファイルとして保存するには、OpenOffice.org、KWord、AbiWordを使用すればいいが、ODFファイルの作成はそうした方式だけに限られる訳ではない。その1つがodtwriterであり、これはマークアップ言語のreStructured Textを使って構文指定されたプレインテキストファイルをODT(OpenOffice.org Writer互換のODF)ドキュメントに変換するためのツールである。

OpenDocument Foundationに何が起こっているのか?

 OpenDocument Foundationは5年前、「オープンな標準規格策定プロセス」においてOpenDocument形式を推進することを主な目的としてGary Edwards氏Sam Hiser氏Paul "Buck" Martin氏(marbux)によって設立された。しかしここに来て針路を変更し、逆戻りし始めた。ODFという名前が付いているのにも関わらず、現在ではW3CのCompound Document Formatを支持している。なぜこのような針路変更が起こったのかは、ちょっとした謎だ。

ODFの推進団体、W3C推進のフォーマットに“鞍替え”――「ODFよりもCDFのほうが将来性ある」と団体幹部が発言

 Open Document Format(ODF)の普及を旗印とする推進団体の1つが、ODFを見捨ててW3C(World Wide Web Consortium)推進のドキュメント・フォーマットを支持し始めた。これにより、あらゆるオフィス・ソフトで扱える標準的なファイル・フォーマットを普及させるという“崇高な”目標は水泡に帰そうとしている。

Sun Report Builder:OpenOffice.org用の優れたレポート作成機能

 OpenOffice.org Baseが強力なデータベースアプリケーションであることは確かだが、そこに組み込まれているレポーティングエンジンについては“非力”とか“時代遅れ”といった印象が拭えない。幸いなことに、もはやこうした現状に甘んじる必要はない。Sun Report Builder(SRB)というエクステンション(拡張機能)を利用すれば、Pentahoのレポーティングエンジンをベースにしたすばらしいレポーティング機能を追加できるからだ。ただし、一切のヘルプ情報なしに使いこなせるとしての話だが。

オープンソースに一歩近付いたO3Spaces 2.2

 O3Spaces Workplaceは、コラボレーションとドキュメント管理を行うためにワークグループや企業で使用する、プロプライエタリな統合アプリケーションである。登場から約1年を迎えるこのほど、その開発元から、バージョン2.2のベータ版がリリースされた。この新バージョンには、驚嘆すべき新機能は特に搭載されていないものの、Microsoft SharePointに取って代わる有力な選択肢としての地位を確かなものにすることを目指して、さまざまな改良が加えられている。

Zoteroを使ってOpenOffice.orgの参考文献リストを管理する

 OpenOffice.orgの蔵書管理(bibliography)の機能に物足りなさを感じているなら、いくつか対処方法がある。よく知られている解決策の1つとして、OpenOffice.orgとうまく統合されたクロスプラットフォームのツールBibusがある。だが、それが唯一の文献管理ツールというわけではない。もう1つ便利なのが、Firefoxを強力な学術調査の手段に変えるZoteroというツールである。何より、このツールにはその機能を文献管理データベースとして活かせるOpenOffice.org用エクステンション(拡張機能)が付随している。また、文献リストの作成および管理を効率化してくれる気の利いた機能もいくつか存在する。