オープンソースへの移行を進めるフランス憲兵

 フランス国家憲兵隊ではポリシーとしてオープン標準の採用を規定し、オープンソースソフトウェアへのマイグレーションを段階的に進めている。これまで、「OpenOffice.org」への移行などにより、合計5000万ユーロのコスト節約を実現したという。同組織では、2015年までに全デスクトップPCを「Ubuntu」に移行させる計画だ。

グリッド向けインタフェース「g-Eclipse 1.0」リリース

 コンピュータグリッド向けフレームワークを開発するg-Eclipse Consortiumは1月21日、「g-Eclipse 1.0」をリリースした。プロジェクトのWebサイトでダウンロードできる。同プロジェクトは欧州連合(EU)イニシアティブとしてスタートしたが、今後はEclipse Foundationに移籍し、他の欧州プロジェクト内で開発を進めていく。

欧州フリーソフト団体ら、ライセンス侵害報告・解決のためのガイドを発表

 欧州フリーソフトウェア財団(FSFE;Free Software Foundation Europe)は12月8日、フリーソフトウェアライセンスの誤用を報告・解決するためのガイドを発表した。フリーソフトウェアを利用する企業や団体向けのもので、ライセンス侵害を発見した際にどうすればよいのかなどをアドバイスしている。

欧州FLOSS団体、FLOSSロードマップを発表──2020年にはメインストリームに

 フランスを拠点とした欧州ベースのFLOSS推進団体、Open World Forumは12月3日(フランス時間)、FLOSSの今後の動向を予測した調査書「2020 FLOSS Roadmap」を発表した。FLOSSは2012年にはソフトウェア・ITサービス市場の30%を占める規模に成長し、12年後の2020年にはメインストリーム技術になるという。

EUで官民共同プロジェクトがOSSの利用を促進する計画を発表

 ヨーロッパでのOSSの利用を新たなレベルに引き上げることを目的とした野心的なイニシアティブである「QualiPSo」によって、欧州企業と米国企業との競争に変化が起こりそうだ。 QualiPSo は一部EUからも資金援助を受けた4ヶ年プロジェクトで、その使命は「OSSの新たな市場の主力企業が協力して、OSSの品質を高め、企業/政府からの信頼を育てる」ことだという。

Open Source Meets Business Congressの創始者、ヨーロッパのOSSの支援に取り組む

 Novellに買収される前のSUSEで最後のCEOを務めたRichard Seibt氏が今週、SUSE誕生の地であるドイツのニュルンベルクで3度めのOpen Source Meets Business Congressを開催した。Seibt氏によると同会議には720人の参加があり、そのうちの60%が「CIO/CEO/CTOなどの意思決定者」、20%が「IT専門家」だったという。

EU裁判所、Microsoftに対する欧州委員会の独占禁止裁定を支持

 欧州連合の裁判所は、月曜、Microsoft社がライバルに勝つために市場での支配的地位を乱用したとの2004年裁定に対するMicrosoftの不服申し立てを棄却した。Microsoftの弁護団は欧州第一審裁判所に感銘を与えることができなかった。同裁判所はこの申し立てを棄却したばかりか、Microsoftに科せられた4億9700万ユーロ(6億9000万ドル)の制裁金に対する不服申し立ても棄却した。更新:Red Hatは欧州委員会の裁定について声明を出した。

IP電話への移行が本格化――関連予算は拡大傾向に――半数以上の企業は「数年以内に完全移行する予定」と回答

 米国Forrester Researchが先ごろ発表した、IP電話に関する調査リポートによると、多くの欧米企業は現在、IP電話関連の支出を増加させているという。Forresterは「IP電話への移行は時間がかかるため、この傾向は今後数年間継続する」と予測している。

FSFE、新設のFreedom Task Forceによりコミュニティを支援

米国ではFSF(フリーソフトウェア財団)が、唱道キャンペーンやGPL(GNU一般公衆利用許諾契約書)の次期バージョンについての協議過程などを通してコミュニティとの接触を保ってきた。それに対して欧州ではFSFE(欧州フリーソフトウェア財団)によってFTF(Freedom Task Force)と呼ばれる組織が設立され、FTFがコミュニティ支援の役割の多くを担っている。FTFはまだ比較的新しい組織だが、著作権問題に対する独特なアプローチによってヨーロッパにおけるフリーソフトウェアの教育やライセンス準拠といった分野ですでに実績を上げ始めている。

決して万能とは言えないFSFEの信託ライセンス契約

今週、Free Software Foundation Europe(FSFE、フリーソフトウェア財団ヨーロッパ)は、Fiduciary License Agreement(FLA、信託ライセンス契約)公開の声明を出した。FLAとは、フリーソフトウェア・プロジェクトが著作権をまとめて単一の組織または被信託者の管理下に置くという形の著作権譲渡の契約である。FLAのねらいは、大規模プロジェクトにおける著作権管理の問題を緩和すること、また世界共通ではない著作権の差異を吸収することにあるが、厳密にどれだけの重要性や有用性、または必要性がこの契約にあるかは、フリーソフトウェア・コミュニティのどの人物に相談を持ちかけるかによって変わってくる。またFSFEは、本家である米国のフリーソフトウェア財団の忠告にある程度逆らってまでこうした動きを進めているようだ。

オランダ10カ所の大都市がオープンスタンダードを要求

2003年初頭、オランダ政府はOpen Standards and Open Source Software(OSSOS)という取り組みに着手した。オランダの行政機関に対し、ソフトウェアへのオープンスタンダードの採用を奨励するとともにオープンソースソフトウェアについての知識を広めようとしたのだ。先月、オランダ国内10カ所の大都市が「Manifesto of the Open Cities(オープン都市宣言)」に署名し、OSSOSプログラムが順調に機能していることを示した。