EU独禁法:ECが米Microsoftに警告、新たな制裁金の可能性も
欧州連合(EU)の行政機関である欧州委員会(EC)は3月1日(欧州時間)、米Microsoftに対して、EU競争法(独禁法)違反の和解条件を順守していないとして異議声明書(SO)を送ったと発表した。改善しない場合は追加制裁金を科する可能性があるという。
ECが2004年3月に下した業務改善命令では、4億9700万ユーロの制裁金のほか、サーバーOSについて他社製品との互換性を確保するためのインターフェース技術の開示などを命じた。これを受けて、Microsoftは数回にわたって文書を提出したが、ECは不十分として2006年7月、2億8050万ユーロ(約420億円)の追加制裁金支払いを命令。同社は重ねて文書を提出している。
しかし、1日のECの声明では、なお互換性確保のための情報には十分な進展がみられず、提供のために同社が他社に課しているライセンス料は不当だとしている。また同社には4週間以内に明確な回答をするよう求めている。
一方、Microsoftは同日声明を発表して、「ライセンス料は公正だと確信しており、競合技術の市場価格より少なくとも30%は安いという調査会社の分析もある」と反論した。【高森 郁哉/Infostand】
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