欧州独禁法違反問題:MicrosoftがECに反論送付

 米Microsoftは4月23日(欧州時間)、EU競争法(独禁法)違反問題で、欧州連合(EU)の行政機関である欧州委員会(EC)に対する反論書を提出したと発表した。ECが同社のライセンス価格を不適切としたのに対し、どの程度の価格が望ましいかを明示するよう求めた。

 ECは今年3月、EU競争法違反の是正命令を受けてMicrosoftが導入した技術ライセンスプログラム「WSPP」について、技術情報の開示が不十分で、ライセンス料も不当に高いと指摘していた。23日は、これに対するMicrosoftの回答期限にあたる。

 Microsoftは声明のなかで、ECが同社に対して、Windowsサーバー技術を“適切かつ非差別的”な条件で提供するよう命じたとした上で、「現在の問題の焦点は、Microsoftのライセンス料が“適切”と認められるかだ」とした。また同社は、ライセンス料について公聴会の開催を求めず、話し合いによって問題解決を図っていく考えを伝えた。

 一方、ECも同日、Microsoftからの反論書を受け取ったことを公表した。是正命令の不履行状態が続く場合、日額最大300万ユーロ(約4億5000万円)の制裁金を科す可能性があるとしており、反論書の内容を検討してから決定するという。また、それとは別に、互換性情報の開示が完全・正確かどうかについても検討してゆくという。【高森 郁哉/Infostand】

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