米Microsoft対TomTom、TomTom支払いで特許訴訟和解へ

 米MicrosoftとオランダTomTomは3月30日(米国時間)、2者間で起きていた2件の特許侵害訴訟について、和解条件に合意したことを発表した。TomTomはMicrosoftに支払うが、Microsoftには支払い義務がない。

 Microsoftは今年2月、カーナビゲーションメーカーのTomTomが8件の自社特許を侵害しているとして訴訟を起こした。3月19日には、TomTomが、4件の自社特許をMicrosoftが侵害しているとして、反訴していた。今回の和解により、2社は2件の訴訟を終結させる。

 和解合意の下、TomTomは、Microsoftに特許使用料を支払い、カーナビゲーションとファイル管理システムが関連した8件のMicrosoftの特許を利用する権利を得る。金額は公開されていない。一方、Microsoftは、支払いなしにTomTomの4件の特許を利用する権利を得る。

 これにより、TomTomは、ファイル管理システムに関する3件のMicrosoftの特許利用をGPLv2に遵守する形で保障される。TomTomはまた、「FAT LFN」といわれるファイル管理システムに関する特許2件を、今後2年で製品から削除する。この和解合意は5年間有効で、TomTomの顧客にも適用される。

 Microsoftは前々からLinuxは自社特許を侵害していると主張しており、この訴訟はその観点から注目されていた。米Red Hatの法務担当チームはブログで、「この和解により、Microsoftの主張の正当性が有効であると立証されたわけではない」とコメントしている。

米Microsoft
http://www.microsoft.com

オランダTomTom
http://www.tomtom.com