Linux FoundationとMicrosoft、米国のソフトウェアライセンス法草案に反対する共同書簡
Linuxを支援する非営利団体、Linux Foundation(LF)は5月18日(米国時間)、米国におけるソフトウェアライセンス法の草案に携わっている米法律協会(ALI)に対し、米Microsoftと共同で意見書を送付したことを明らかにした。
ALIは2004年より、ソフトウェアライセンスに関連した法的枠組みの策定を目指した作業を進めており、「Principle of the Law of Software Contracts」(ソフトウェア契約法の原則)という草案を作成、5月19日の年次総会でこれを発表した。
2者は5月14日付けの書簡で、ソフトウェア製品に欠陥を含まないという黙示的保証を義務付けることを求める草案の3条05項目(b)に懸念を示し、「このような保証は、現在の商法を反映したものではない。米国統一商法典(UCC)にも同様の保証は要求されていない」と述べている。
書簡ではまた、「ソフトウェア契約には、企業とコミュニティの現実を反映した健全で効果のある商用の法的枠組みが必要」と主張している。そして、同原則の適用を遅らせ、開発者やソフトウェアディストリビュータからの意見を取り入れるよう要求している。
LFの執行ディレクター、Zim Zemlin氏は、「(黙示的保証は)オープンソースライセンスと商用ライセンスの両方の自然な運用を妨げるものであり、これが確立されれば、本来なら必要のない論争を来たし、技術の共有に傷をつけるものだ」と述べている。
同氏はまた、ALIの資料は有料公開であり、発行までレビューの一般公開は行われないことから、共同書簡を作成するに至ったと説明している。
米Microsoft
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Linux Foundation
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