オランダTomTom、Linux特許保護のOpen Innovation Networkに参加

 Linuxの特許管理企業Open Innovation Network(OIN)は3月23日(米国時間)、オランダのカーナビ端末メーカーTomTomが参加したことを発表した。TomTomは米Microsoftと特許係争中で、OIN参加により特許訴訟対策を強化すると思われる。

 OINは、Linux特許を買い取り、参加企業・団体にロイヤリティフリーで提供する管理会社。OINに参加するには、LinuxやLinuxシステムに対して特許を主張しないなどの諸条件に合意する必要がある。OINによると、同社は現在275件以上の取得済み特許および申請中特許を有するという。

 TomTomは2月25日、Microsoftより特許侵害で提訴されており、3月19日にはTomTomがMicrosoftを特許侵害で反訴している。Microsoftは、TomTomが8件の自社特許を侵害と主張しているが、詳細は明らかにしていない。一方のTomTomも、Microsoftが「Microsoft Streets and Trips」で自社特許を侵害していると主張しているが、具体的な情報は公開していない。

 TomTomはOIN参加について、「Linuxはわれわれの簡易ナビゲーション端末(PND)全製品のコアとなっており、わが社にとって重要な役割を果たしている。OINライセンシーとなることで、Linux開発を奨励し、技術コミュニティにおけるイノベーションを促進する」とコメントしている。

 OINは2008年末、Linux Foundation、Software Freedom Law Centerなどと、Linux特許係争から保護するイニシアティブ「Linux Defenders」を開始している。

Open Invention Network
http://www.openinventionnetwork.com/

オランダTomTom
http://www.tomtom.com