米GoogleがLinux特許訴訟で敗訴

 米GoogleのサーバーでのLinux利用は自社特許を侵害しているとして訴えていた米Bedrock Computer Technologiesに対し、テキサス州東部地区連邦地方裁判所が4月15日、Bedrockの訴えを認める陪審員評決を発表していたことがわかった。BedrockはGoogle以外の企業も提訴しており、今後が注目される。

 Bedrockは2009年6月、自社特許を侵害しているとしてGoogle、米Yahoo!、米Amazon、米PayPalなど数社を提訴した。Bedrockはパテントトロールといわれている特許を事業とする企業で、この訴訟でGoogleらは自社が所有する特許番号5893120を侵害していると主張している。同特許は、「外部連鎖および期限切れデータのオンザフライ除去を組み合わせたハッシュ技法を用い、情報の保存と検索を行う方法と装置」となっている。特許は1997年に申請されている。

 陪審員評決では、この特許は有効であると判断し、バックエンドサーバーでLinuxを利用しているGoogleはこの特許を侵害している、としている。そして、Googleに500万ドルの損害賠償金支払いを命じている。この他の差し止め令などについてはまだ決定していない。Googleはサーバーのほか、社員のデスクトップもLinuxを採用している。また、同社のモバイルOS「Android」もLinuxベースだ。

 この陪審員評決について、オープンソースと法の専門家であるFlorian Mueller氏は、該当する特許はLinuxカーネルそのものに関係あり、カーネル2.4.22系から2.6.31系まで複数にまたがると解説している。ユーザー企業への影響については、この評決によりBedrockが自社特許の利用料を求めやすくなるだろうなどと分析している。

米Google
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