2013年、LinuxはMID分野でシェア50%以上を獲得──米ABI Research

 調査会社の米ABI Researchは8月4日(米国時間)、モバイルインターネット端末(MID)分野に関する動向予測を発表した。小型インターネットデバイスであるMIDは各OSが同じスタートラインに立つ初の分野となり、Linuxはここで50%以上のシェアをとることができると予想している。

 スマートフォンとノートPCの間に位置づけられるMIDは、この1年ほどで立ち上がった新しい分野となる。ABIによると、スマートフォンやPC市場とは異なり、各OSが同じスタートラインに立つ初の市場になるという。

 ABIではLinuxの強みを、さまざまな端末セグメントに対応する融合型プラットフォームを提供できる柔軟性、カスタマイズ性、コストにあると分析している。現在、モバイルLinuxは商用OSとRTOSの代替として採用が進んでおり、支援する団体が活発に活動を進めている。その結果、これらをあわせたMID分野におけるモバイルLinuxのシェアは2013年には50%を上回ると予想している。

 現在、モバイルLinuxにはLiMo Foundation、米Intel主導のMoblin.org、フィンランドNokiaがタブレットPCで採用しているMaemoなどがあり、関係する各社が積極的に開発・推進している。ABIではこのうち、MID、スマートフォン、ミッドティア端末のすべてをカバーできるのはLiMoとしている。

 MID向けLinuxではこのほか、人気Linuxディストリビューション「Ubuntu」の英Canonicalも6月、Moblinと連携しながら「Ubuntu MID Edition」を提供していくことを発表している。

米ABI Research
http://www.abiresearch.com