2013年、スマートフォンOSにおけるLinuxのシェアは23%に

 調査会社の米ABI Researchは6月3日(英国時間)、スマートフォンOS市場に関する報告書を発表した。Open Handset Alliance(OHA)、LiMO FoundationなどコンソシアムをベースとしたLinuxの推進が進んだ結果、スマートフォンにおけるLinuxは、2013年には「Symbian OS」に次ぐシェアを占める予想という。

 2007年は、大手キャリアと携帯電話メーカーによるLiMO、そして米Google主導のOHAと、モバイルLinuxに関連したコンソシアムが2つ誕生した。ともに、携帯電話などの携帯端末におけるLinux利用を目的に、標準仕様を策定し推進していくというものだ。

 現在、スマートフォンOSとしては、欧州とアジアで大きなシェアを占める英SymbianのSymbian OS、「Windows Mobile」の米Microsoftなどがあるが、ABIの調査によると、2013年にはLinuxのシェアが23%となり、Symbianに次ぐスマートフォンOSになる予想という。主流はOHAの「Android」とLiMOだが、Maemoなどのオープンソース技術にもチャンスはあるとしている。

 Linuxの大きな伸びのもう1つの要因が、現在スマートフォンがそれほど普及していない米国市場での受け入れだ。Symbianを採用する最大手Nokia(フィンランド)のシェアが北米市場で弱いことから、Symbianは今後、スマートフォンの成長市場である米国でWindowsとLinuxとの競争に直面すると予想している。

 成熟市場では、OSやユーザーインタフェースによる差別化がますます重要になるとABIは予想している。

米ABI Research
http://www.abiresearch.com