メーリングリストの死

Mandriva Linuxというと、私などは旧名のMandrakelinuxのほうに馴染みがあるのだが、まあそれはともかく老舗のGNU/Linuxディストリビューションの一つである。Ubuntuが出てくる前の2004年ごろには最も注目されていたディストリビューションであり、現在でもヨーロッパや(ブラジルのConnectivaを買収・合併したので)南米を中心に根強い人気を誇っている。

Ontario LinuxFest 2008

 John Van Ostrand氏率いる理想主義者らは先週末、Linuxユーザーやデベロッパをトロントに集結させるという、莫大な資金がかかるボランティア精神あふれるイベントを今年も開催した。トロント国際空港近くのDays Hotelで開催された1日間のイベントOntario Linux Festには、およそ250名の人々が参加した。27のセッションの中には、Sambaで知られるJeremy Allison氏の基調講演や、任天堂WiimoteのXへの統合から、西アフリカの過疎地域においてコンピュータやインターネットを使用可能とすることを目指すグループGeekcorpsの紹介にいたるまで、あらゆる話題に関する数多くの興味深いセッションがあった。

携帯電話プラットフォーム「Android」を推進する「日本Androidの会」設立

 グーグルのオープンソース携帯電話プラットフォーム「Android」を推進する「Android勉強会」(主催:丸山不二夫・早稲田大学大学院客員教授)は、「日本Androidの会」を2008年9月12日設立する。恒常的な組織として、Androidに興味を持つ全てのユーザーが参加可能なコミュニティにするという。

それでもLUGは我々に必要なのか

 Linuxの世界では、ここ10年で多くの変化が起こった。オペレーティングシステム自体が発展を遂げ、もはや「新興勢力」ではなくなった。しかし、Linuxコミュニティを支える組織の1つLinuxユーザグループ(LUG:Linux User Group)は、一部の地域でその勢いに翳りが見えてきているようだ。LUGの会長たちによると、参加率が低下してミーティングを中止するところもあるという。もはや我々にLUGは不要ということなのだろうか。

Myth TVユーザにテレビ番組表を約束するEasy TV Data

 DVR(Digital Video Recorder)関連のフリーソフトウェア・プロジェクトの開発者たちが今週、無料のテレビ番組表の獲得に向けての最初の一歩を発表した。無料のテレビ番組表情報を獲得するためのこの取り組みは、Zap2it Labsが無料のXMLベースのサービスを9月1日に終了すると6月に発表して以来、続けられているものだ。

Linux.conf.au:コンフェレンス初日の参加レポート

シドニー発――2007年度のLinux.conf.au(LCA)が開催されたオーストラリアのシドニーにコロラド州デンバーからたどり着くまでの空路は、税関の諸手続きも含めると片道17時間以上の空の旅となった。結構な手間と時間を費やした旅程ではあったが、今のところ、それに見合うだけの体験に遭遇できているようである。

オープンソースソフトウェアが活動家たちに注目されない理由

理屈のうえでは、フリーおよびオープンソースソフトウェア(FOSS)には倫理的および社会的問題に携わる人々の関心に直接訴える力があって然るべきである。だが実情はかなり違っている。FOSSおよび活動家たちの両コミュニティが倫理的に共通の立場を取り、表現の自由に始まり、組合組織、消費者の権利やプライバシー、独占禁止法に至るまでの各種の社会的関心を共有することは多いのだが、この2つのグループはほとんどと言っていいほど互いに関心を示そうとしない。一体なぜだろうか。

FOSSコミュニティの構築と統率

コミュニティの構築は、フリー・オープンソース・ソフトウェア(FOSS)プロジェクトにおいて根底となる部分である。だが、商用プロジェクトだったものをベースにFOSSコミュニティを構築するというFedoraやopenSUSEの取り組みや、広く受け入れられているディストリビューションの発展を取り仕切るというUbuntuの取り組みでは、他のプロジェクトとは異なる難しい面があった。これらのプロジェクトでは、コミュニティをいかに確立するか、プログラマ以外の人たちの参加をいかに促すか、コミュニティでどんな価値をはぐくんでいくか、といった問題に答えを出すべく、コミュニティ・リーダーたちが奮闘している。そんなリーダーたちの話を聞いてみることにしよう。FOSS内にコミュニティを構築しようとしている他の人たちにとっても参考になるはずだ。

Geekcorps:第三世界でコンピュータユーザを養成する平和部隊

フリーランスのソフトウェアコンサルタント業を営むRenaud Gaudin氏がかねてより考えていたのは、自分が抱くフリー/オープンソース系ソフトウェアへの情熱を生かして、発展途上国がITテクノロジを活用する手助けをできないか、ということだった。そしてこの3月、同氏はGeekcorpsに参加した。現在も同氏は、現地コミュニティに情報通信技術(ICT)を普及させるための活動を継続しており、地元のユーザを相手に必要なハードウェアとソフトウェアを用意するためのサポートを施し、彼らが手にした装備を長期にわたり持続的に運用するためのスキルを教え続けている。

新米ユーザを歓迎するFOSSコミュニティの風土

私自身、Windows 3.0の時代から何とはなしにMicrosoft製品を使い続けてきた人間の1人であり、近年増えつつあるオープンソース系ソフトウェアへの乗り換えにメリットを見いだす一団の仲間入りを果たしたのは、つい最近の話である。そしてオペレーティングシステムの乗り換え時に一番驚かされたのは、Linuxディストリビューションの数の多さでもなければ(それはそれで新鮮さを感じさせられたが)、これらのシステムでユーザが行える設定の細やかさでもなかった(こちらは自由の素晴らしさを再確認させられた)。一番驚かされたのは、オープンソースのコミュニティはいかに温かく、新味になって新参者を歓迎してくれるのかという事実であった。

PC Garageでフリーソフトウェアのコミュニティを構築

2003年、Debianの熱烈な支持者4人が集まり、地域社会におけるフリーソフトウェアの利用を促進する非営利組織、Community Free Software Group(CFSG)を設立した。組織の発足以来、CFSGのメンバーは、地域の企業や個人から寄付されたハードウェアにDebian Linuxをインストールして実行する方法を近隣の若者たちが学ぶための支援を続けている。

Tuxのぬいぐるみもオープン化

LinuxのマスコットTuxが少々風変わりなオープンソースになった。Free Penguin ProjectがTuxのぬいぐるみを製作するための型紙をフリーGPLで提供、製作上のアドバイスをしているのだ。このサービスを利用すれば、ハードウェア上の条件を満たす人なら誰でもペンギンのぬいぐるみを自作できる。ミシンと布地を自力で入手すれば、あなたもTux製作者になれるというわけだ。