SunのOMS Videoコーデックプロジェクトの真のねらい

 Sun Microsystemsがオープンソースでロイヤルティフリーのビデオコーデック(動画圧縮技術)の開発を進めている。すでにDiracやTheoraといったやはりロイヤルティフリーの著名なビデオコーデックが先行しているこの分野に、なぜまた別のコーデックが必要なのだろうか。Sunによれば、答えは同社によるOMS Videoの開発プロセスにあるという。そのプロセスは徹底的かつ入念な特許調査から始まる。

Linux版XBMCに欠けるのは目を見張らせる機能

 オーディオ/ビデオプレーヤなら、Linuxにも数え切れないほどある。だが、システム全体をマルチメディア専用としたいなら、やはりXbox Media Center(XBMC)が必要だ。もともとはXboxゲームコンソール用に設計されたものだが、いくつものプラットフォームに移植されている。筆者が使用しているLinux版XBMCは、まだすべての機能が移植されているわけではないが、なかなか使える。とくにビデオ再生によい。

Windows、Xbox、iPodをMythTVのフロントエンドとして利用する方法

 デジタル・ビデオ・レコーダー(DVR)の普及が進みつつある。実際米国では、DVRの代表的な存在であるTiVoという言葉が、動詞としても使われるようになった。つまり、DVRがそれだけ身近になってきたということだ。コンピュータをDVRへと変身させるフリー/オープンソース・アプリケーションとして数年前に登場したMythTVは、Linuxユーザの間で人気を高めてきた。だが、ほんの少しの手間をかければ、Windows XPやWindows Vista、Xbox、さらにはApple iPod Classicも、MythTVのフロントエンドとして利用することが可能だ。

ニワンゴ、著作物二次利用ルール「ニコニ・コモンズ」運用開始

 ニワンゴ(本社:東京都中央区)は、著作物の二次利用ルール「ニコニ・コモンズ」の運用を2008年8月15日から開始した。クリエイターが権利の一部を開放、明示することで、他のクリエイターによる新たな創作活動を支援することを目指す。そのための著作物を管理するためのWebサイトも開設した。

デスクトップを録画するLinux用ツール

 Linux上で利用可能なスクリーンキャスト用アプリケーションは数多く存在する。そのようなアプリケーションを使えば自分のデスクトップ上で起こっていることすべてをビデオとして録画することができるので、ブログやチュートリアルで使用するためのデモを作成したり、プロジェクトの説明に静止画以上の効果を持たせたりするのにうってつけだ。

Web経由でオーディオファイルの管理と再生ができるAmpache

  Ampache は、手持ちの楽曲コレクションにWebインタフェースを与えるLAMPアプリケーションであり、ネットワーク上での楽曲の検索、評価、再生を可能にする。トランスコーディングにも対応しており、クライアント側では、サーバ側のロスレス符号化されたFLACファイルを再生したり、MP3オーディオファイルとしてストリーミング再生したりできる。

Linuxツール群で行うオリジナルDVDでの字幕作成

 私の母は耳が悪く、人工内耳のサポートでようやく音を聞き取れる程度であるため、自宅ではクローズドキャプションやDVDの字幕機能を使うのがごく当たり前になっている。ところが手元の機材で撮影するホームビデオの場合は、母のために字幕を付けたくても、そうした作業が常に可能とは限らなかった。また仮にキャプション付きでビデオ撮影することはできたとしても、通常この種の字幕を非表示化する機能は用意されていない。ところが今回、SRTファイルを介してDVDに字幕を追加するためのオープンソース系ツールの組み合わせを特定できたことで、そうした不満もようやく解消できるようになったのだ。

eAR OS:目でも耳でも楽しめる新しいメディアセンターOS

 最高級のホームエンターテイメントセンター構築用スピーカ/アンプ/記憶装置/ケーブルなどの製品を販売するデンマーク企業Acoustic Realityが先日、 eAR OS Free Edition をリリースした。eAR OS Free EditionはUbuntuベースの無料メディアセンターシステムで、有料版(100ドル)のeAR RT-OS Enterprise Editionや同社のハードウェア製品Media 4で使用されているソフトウェアテクノロジーAcoustic Realityの無料版を搭載している。eAR OS Free Editionは、Ubuntuの素晴らしさとユーザフレンドリなメディアセンターを併せ持つディストリビューションだ。

アートワークに使えるOSS

 Linuxをインストールすると、たいていGIMPを始めとする画像編集ツールがひととおりインストールされる。ただし、ディストリビューションに標準添付されているソフトウェア以外にもアートワークの作成に使えるOSSは数多く存在する。そこでここではイラストレーションや画像編集に使えるソフトウェアに関する記事をまとめておくことにする。なお、動画や写真の編集ツールに関しては別記事(Linuxによるビデオ編集Linuxでデジタル写真を操る)でまとめているので、そちらを参照されたい。

子供も大人も楽しめるTuxpaint

 私の孫娘はヨチヨチ歩きができるようになる以前から、私の膝に腰掛ける形でコンピュータに接してきた。マウスに興味を持ちだしたのは生後数カ月の段階で、早くもその頃から画面上のカーソル操作をするようになっていたのである。そうした様子を笑いながら見ていた友人の1人は、「この子が3歳になったらカーネルのコンパイルをやらせるようになるんでしょ」と冷やかしていたものだった。今や3歳になった孫娘がカーネルのコンパイルに手を出すことはないが、その代わりに何時間も遊んでいるのがTuxpaintである。

コンピュータによるカメラのリモート制御を可能とするgPhoto

 世界の一眼レフカメラ(SLR:Single-Lens Reflex)市場における2大メーカであるCanonとNikonからは、USBケーブルを介したPCによるカメラ制御を可能にするソフトウェアが提供されている。こうしたツールが役立つのは、手作業によるシャッターの押し下げ時に発生する手ブレを抑制したり(特に長時間露光をするような場合)、一定間隔でのインターバル撮影を自動実行させたい場合だ。しかしながら例によってこうしたカメラメーカも、先のソフトウェアをフリーなオペレーティングシステムにまでは対応させていないのだが、それでもやはりオープンソースの世界を探すとこのギャップを埋めてくれるソフトウェアが作成されており、本稿で解説する gPhoto もそうしたリモート操作ツールの1つである。

2つの世界の良いとこ取りを目指すaTunes

 日中、別のオペレーティングシステムに切り替えているときにも使用できるような、どのオペレーティングシステムをブートしても使用できるようなフリーでオープンソースの音楽プレイヤがあれば便利ではないだろうか? そこで aTunes の登場だ。aTunesは、AmarokやAppleのiTunesの小さなライバルだ。AmarokとiTunesのあいの子のような名前のaTunesは、それらのユーザ体験のもっとも優れた部分を独自の形で組み合わせようとしている。

Entertainerでスタイリッシュにマルチメディアを再生する

 毎日欠かさず映画を見たり音楽を聞いたりしたいユーザのために、最近のメジャーなオペレーティングシステムにはどれにも複数のメディアセンターソリューションが存在する。Linuxユーザにお馴染みのメディアセンターアプリケーションとしては MythTV Freevo があって、どちらも専用のディストリビューションまであるほどの人気ぶりだ。Freevoは高度に設定することが可能であり、次期Freevo 2もSVNビルドを見る限り非常に期待が持てるようだ。一方MythTVは、録画予約機能から天気予報用のプラグインに至るまで個人的なビデオ録画についてのあらゆるニーズを満たしてくれる。とは言え実際にはメディアセンターアプリケーションを使うと言っても単に、Xvidファイルを再生したり、お気に入りの音楽を聞いたり、家族の写真をテレビで見たりするためだけに使っているというユーザも少なくない。そのような場合には、 Entertainer を試してみると良いだろう。