イスラム諸国におけるフリーおよびオープンソースソフトウェア(FOSS)の将来は、これらの国々における開発能力の育成などにかかっていると言えるだろう。FOSSの強みは、現地のニーズに則して非常に柔軟な対応が可能な点だ。またFOSSには、ソフトウェアの自由な配布が許可されている分だけ、競合するプロプライエタリ系製品よりも低コストで情報通信技術(ICT:information and communications technologies)を導入することができるというメリットもある。なお、Windows XPを搭載したコンピュータはユーザに悟られることなく日々Microsoftに向けて情報を流し続けていることが発覚したという
レポートが最近報告されたが、そのような不安とは無縁なFOSSであれば、セキュリティ面でのアドバンテージを得ることもできる。また、他の国々やプロプライエタリ系ソフトウェアの販売元がイスラム諸国にボイコット広告の制裁などを課すこともあるが、FOSSならばそうした政治的ゴタゴタに巻き込まれることもない。