コミュニティの結束力を高めるUbuntu主催のFOSSCamp

 6か月ごとにさまざまな開催地で開かれる1週間にわたるUbuntu Developer Summit(UDS)は、Ubuntuの次期リリース版について議論する場である。一方、ほとんど宣伝されることのないFOSSCampは、必ずその直前の週末に開催される。アンカンファレンス(un-conference)であるFOSSCampにはプログラムは存在せず、招待講演者もなく、お金もかからない。マニアックなWoodstock(1969年に開かれたロックコンサート)のようだがそれよりも小規模なこのUbuntuのイベントが、つい先ほど開催された。

「IPA Forum 2008」10月28日開催 OW2 Consortium CEOの講演など

 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、同機構の事業の内容や成果を紹介する「IPA Forum 2008」を2008年10月28日、明治記念館(所在地:東京都港区)を会場に開催する。オープンソースソフトウェアや情報セキュリティなどに関する講演や、「ソフトウェア・プロダクト・オブ・ザ・イヤー2008」「2008年度日本OSS貢献者賞」の授賞式などがある。参加は無料。講演と討論会は事前登録が必要で、10月1日から受け付ける予定。

報道関係者お断りにて開催される、Linux Foundation主催End User Collaboration Summit

 Linux Foundation主催のEnd User Collaboration Summitは、来る10月にニューヨーク市にて開催される予定となっている。そして同イベントの開催内容を告げるプレスリリースを入手したところ、そこには「本会は招待者のみでの開催ですが、“真の”エンドユーザに対して開放するという理念に従い、登録は無料とさせて頂きます」と書かれていたのだ。

Microsoft社はなぜOSCONでオープンソースにすり寄ろうとしたのか

 先月のO’Reilly’s Open Source Convention(OSCON)では、Microsoftの存在がやたら目についた。どこを向いても、オープンソースへの関心を語りつづける同社の姿があった。同社のこれまでがこれまでだから(「これまで」にはごく最近の過去も含む)、オープンソースコミュニティにはその存在を不審の目で見る人々が少なくない。動機を疑い、何をやってくるのかと不安がる。Microsoftのことだ、何か狙いがあるに違いない。それは何だ?

LinuxWorldのInstallfest:全国規模の計画への呼び水となるか

 IDG World Expoは、オープンソースセキュリティゲートウェイプロバイダのUntangle、電子機器リサイクルのAlameda County Computer Resource Center(ACCRC)と協力し、来週、サンフランシスコで開かれるLinuxWorld Conference and ExpoでInstallfest for Schoolsを実施する。廃棄された古いコンピュータにボランティアが手を加え、フリー/オープンソースソフトウェア(FOSS)をインストールして、予算不足に悩む学校に寄贈する。

Ottawa Linux Symposium 2008総括

 今年のOttawa Linux Symposium(OLS)の3日目には、多くのセッションが開催された。なかでも目を引いたのは、Ubuntuの創設者にして宇宙旅行者であるMark Shuttleworth氏の基調講演だ。氏は、シンクロニシティ(共時性)について議論を始めるようLinuxコミュニティ全体に呼びかけた。”シンクロニシティ”とは、主要なソフトウェアのリリース時期を同期させることを指す、Shuttleworth氏独特の言い回しだ。同コンファレンスは、終盤の愉快なセッションと統計情報の発表をもって土曜日に閉幕した。

OSCONで審問を受けたOpenID

 OpenIDは万能薬といえるのか、それともただの気休めなのか。あるいはその中間的なものだろうか。さまざまなとらえ方をしている人々の注目がOSCON 2008の水曜午後の中央ステージに集まった。そこで行われた“OpenIDの批判的検討(A Critical View of OpenID)”というセッションは批判とはほど遠い内容で始まったが、その興味深さは質疑応答に入ってさらに増した。

Ottawa Linux Symposium 10:初日の報告

 今年で10年目を迎えるOttawa Linux Symposiumが先週水曜、カナダの首都オタワで、カナダ国会議事堂からほんの数ブロックの所にある、建て直しのための解体工事の真っただ中のコンファレンスセンターにおいて開幕した。例年通りカーネル開発の現状についての基調講演から始まり、今年はMatthew Wilcox氏が講演した。初日には数十の講演や全体会議が行われたが、中でもカーネルワイヤレスメンテナのJohn Linville氏による講演「Tux on the Air: the State of Linux Wireless Networking(Tux on the Air:Linuxワイヤレスネットワークの現状)」があった。

オープンとは――OSCONのパネルディスカッション

 O’Reilly’s Open Source Convention(OSCON)の初日と2日目は、技術的チュートリアルで埋め尽くされた感があるが、その流れを変えそうなセッションもちらほらと見られた。月曜日で注目されたイベントはParticipate 08だ。Microsoft社主催のパネルディスカッションで、「オープン」の意味をめぐってパネリストが意見を交換した。ソースコードの、データの、ビジネスモデルの「オープン」とは何を意味するのか。

Vancouver Joomla!Dayを事例としたコミュニティ形成活動のケーススタディ

 多くのフリーソフトウェア系プロジェクトがその規模を拡大していく過程で遭遇する問題の1つは、“自分達のコミュニティ”という意識をいかにしてメンバー間で形成させるかであろう。こうしたコミュニティ形成活動を成功に導いた事例の1つとして挙げることができるのがJoomla!というコンテンツ管理システムであり、実際ここ数年で同プロジェクトを取り巻くコミュニティは、世界各地にてJoomla!Dayというイベントを開催するまでに成長しているのである。本稿では先週末に開かれたVancouver Joomla!Dayの運営手法を参考にして、ソーシャルネットワーキングを活用したイベントの展開法および、近代的なコミュニティ形成の手法を考察してみよう。

クリエイティブ・コモンズの国際会議「iSummit2008」、札幌で開催

 オープンな情報共有のあり方について議論する国際会議「iCommons Summit(iSummit)2008」(iCommons主催、札幌市、クリエイティブ・コモンズ・ジャパン共催)が2008年7月29日~8月1日の4日間、札幌市で開かれる。最先端のデジタルカルチャーについて多角的に検討するもので、アジアでの開催は初めて。

伝説のハッカー、ケビン・ミトニック氏が初来日、Eメールの暗号化で講演

 Zenlok(ゼンロック、アミール・アヤロン社長)は5月16日、簡単にEメールを暗号化できる無料のサービス「Zenlok Eメール暗号化サービス」を同日に開始したと発表した。最初の1年間で100万人の個人ユーザー獲得をめざす。東京ビッグサイトで開催中の「情報セキュリティEXPO」の同社ブースで開いた発表会見に先立ち、同社のスペシャルアドバイザー、ケビン・ミトニック氏が登場。Eメールの暗号化の必要性について特別講演を行った。