Ubuntu 10.10は10月10日にリリース、デスクトップもサーバーもクラウドがテーマ

 英Canonicalは10月7日(英国時間)、Ubuntu 10.10(Maverick Meerkat)を2010年10月10日にリリースすることを発表した。「クラウドとユーザーエクスペリエンス」にフォーカスしたリリースで、デスクトップ版ではモバイル端末との同期機能なども搭載する。

 Ubuntu 10.10では、クラウドが大きなテーマとなった。Desktop Editionでは、パーソナルクラウドサービス「Ubuntu One」を強化。AndroidやiPhone、Windowsとの相互運用性が大幅に改良された。無償で2GBのファイル共有ストレージが利用できる「Ubuntu One Basic」のほか、パーソナルクラウド上にある音楽ファイルのストリーム再生や連絡先の同期機能を備えたAndroid/iPhoneアプリケーションを利用できる「Ubuntu One Mobile」も提供される。

 ゲームや各種ツールなど数千以上のアプリケーションを提供する「Ubuntu Software Centre」では商用アプリケーションの購入も可能となり、Ubuntu向けアプリケーションの統合ポータルという位置付けとなった。そのほかNetbook Editionでは、画面の小さい端末向けに設計されたユーザーインターフェース「Unity」が初めて導入される。

 Server Editionでも、クラウドを中心に新機能や機能強化が施された。Amazon EC2互換のクラウド構築環境「Ubuntu Enterprise Cloud(UEC)」では実装に最新の「Eucalyptus 2.0」を採用するほか、準仮想化I/Oデバイス「Virtio」や汎用分散ファイルシステムの「GlusterFS」や「Ceph」をサポートする。

 Canonicalはローンチを記念して、「Ubuntu Server on Cloud 10」として、Amazon EC2上でUbuntu 10.10 Server Editionを1時間無料で試用できるキャンペーンを実施するとのこと。

 Ubuntu 10.10はUbuntuのWebサイトや世界各所のミラーサイトから入手できる予定。

Ubuntu
http://www.ubuntu.com/

英Canonical
http://www.canonical.com/