英Canonical、UbuntuでAndroidアプリを動かす実行環境を開発

 英Canonicalの開発チームが、米Googleのオープンソースのモバイルプラットフォーム「Android」アプリの実行環境を「Ubuntu」に搭載するべく「Android Execution Environment」の開発を進めている。AndroidアプリケーションがUbuntuで動くことになるのだろうか?

 開発者向けWikiのAndroid Execution Environmentプロジェクトページによると、Androidのユーザーインターフェイスの実験とAndroid向けアプリケーションの実行をUbuntu上で行う環境開発を目指すようだ。

 実装計画としては、ホスト環境向けにAndroidのchroot環境を作成、Androidの非X11グラフィックスを修正して表示可能にする。同実行環境はアプリケーションとして提供され、ポップアップウィンドウが開きAndroidデスクトップが表示される。このほか、「Android Package Files(APK)」のインストールや管理をホストから行うツールの作成、Androidアプリケーションから部分的にUbuntuのファイルシステムにアクセスする方法、Android内のWiFi/ネットワーク/USBインターフェイスアプリの削除などがタスクに挙がっている。

 開発チームは5月25日よりスペイン・バルセロナで開催中の「Ubuntu Developer Summit」で、Android Execution Environmentをテーマとしたセッションを設けている。

 Canonicalはネットブック向けのディストリビューション「Ubuntu Netbook Remix」を提供しており、Androidはネットブック向け進出が予想されている。開発チームは、Androidの人気、それにUbuntuユーザーが使ってみたいと思うAndroidアプリケーションが数多くあることを開発理由に挙げている。

英Canonical
http://www.ubuntu.com/

「Android Execution Environment」プロジェクトページ
https://wiki.ubuntu.com/Specs/AndroidExecutionEnvironment