英Canonical、「Ubuntu 9.04」正式版リリース

 英CanonicalのUbuntu開発チームは4月23日、予定通りに最新のLinuxディストリビューション「Ubuntu 9.04」(開発コード名「Jaunty Jackalope」)のDesktopとServerの両エディション、ネットブック向けNetbook Remixをリリースした。UbuntuのWebサイトでダウンロードできる。

 最新版は、Linuxカーネル2.6.28をベースとし、「GNOME 2.26」「KDE 4.2.1」「X.org Server 1.6」などをサポートした。ext4ファイルシステムのサポートも特徴となる。

 Desktopでは、ユーザーエクスペリエンスを改善、通知システムを強化した。起動時間は最短25秒まで短縮、電源管理も改善し、スリープモードから復帰後すぐにファイルにアクセスできるという。3Gカードと無線デバイスのサポートを拡大、WiFiと3G間のスマートなスイッチングを実現するという。アプリケーションも、OpenOffice.org 3.0など最新のものをバンドルした。

 Serverでは、最新のKVM仮想化機能、クラスタサポートを強化した「Samba 3.3」、メールサーバー設定の簡素化などが特徴となる。仮想化では、オープンソースクラウド技術「Eucalyptus」を利用した「Ubuntu Enterprise Cloud」のプレビュー版を搭載、「Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)」のAPIに対応するプライベートクラウドのテスト・実装を行える。

 Server Editionは米IBM、米Dell、米Sun Microsystems、米Hewlett-Packardのミッドレンジ向けサーバー45機種が動作確認済みという。

 Netbook Remixは、ネットブック向けのエディション。起動時間の短縮、電源管理、サイズが小さい画面専用のインターフェイスなどを特徴とする。「Acer Aspire One」「Asus eee PC 1000」「Dell Mini 9」の3機種で動作が確認されているという。

 最新版は、UbuntuのWebサイトより入手できる。「Ubuntu 8.10」ユーザーは、Update Manager経由で最新版にアップグレードできる。

英Canonical
http://www.canonical.com

「Ubuntu 9.04」ダウンロード
http://www.ubuntu.com/getubuntu