Kommando: KDEのフローティングパネル

  Kommando は、KDEのフローティングコマンドパネルである。Neverwinter Nightsオンラインゲームのコマンドホイールに触発され、円形をしている。その開発ぶりはDebianの公式リリースにも負けない遅さで、ようやくバージョン0.5.2になったばかりだが、設定性能の高い便利なパネルとして、KDEの多くのパネルの中でも特異な存在になっている。

KIOスレーブ活用術

 KDE Input/Output(KIO)スレーブはKDEの持つ多くの機能を担っている働き者だ。ファイルシステム、ネットワークプロトコル、検索機能といった多様なリソースに対して一貫したアクセス法を与える。KDEアプリケーションがそうしたリソースに標準的な方法でアクセスできるのは、KIOスレーブが支えているからなのだ。FTPセッションを開いてリモートにあるファイルを手元にあるかのようにコピーしたり移動したりリネームしたり削除したりできるのも、Secure Shell(SSH)を介して接続しリモートのファイルをローカルにあるかのように使うことができるのもKIOスレーブのお陰だ。Webの閲覧でさえ、KIOスレーブを使っている。

KoverartistによるCDケースカバーの簡単作成

 カメラからLinuxコンピュータに写真やビデオを移し、それをDVDに焼くだけなら、さまざまなオープンソースツールがあって、どれでも選べる。だが、焼いたディスクをおじさん、おばさん、いとこに送るまえに、それに自分だけのカバーをつけられたらすばらしいと思わないだろうか。 Koverartist は、芸術的なCDケースカバーを簡単に作るためのKDEアプリケーションである。

バーコードだけでなくラベルも印刷できるKBarcode

 フリーソフトウェア・プロジェクトには、ソフトウェアの機能を正しく反映した名前を付けないという悪癖があり、いらいらさせられることが多い。たとえば、KBarcode。その名の通りバーコードを生成することもできるが、多くの人にとっては、ラベルや名刺のエディターとしての方がはるかに有用だと思われる。しかし、そうしたエディターを探している人がいたとしても、この名称では見過ごしてしまうだろう。インタフェースのデザインに多少使いにくいところはあるが、同種のソフトウェアに勝るとも劣らないのに残念なことだ。

KDE 4で変わるデスクトップ環境

 先週金曜(1月11日)、2年半を超える構想と開発の期間を経て、KDE 4が正式にリリースされた。この定評あるデスクトップ環境の新バージョンでは、パフォーマンスやデザインから収録アプリケーションとシステムツールに至るまで、ほぼすべてのレベルで大がかりな見直しが行われている。ほかのデスクトップの影響も見受けられるが、大半のユーザは何百もの新機能から気に入った点を見つけられるはずだ。ただし、ユーザによる最終的な評価は、新たなレイアウトと考え方を許容できるかどうかに依存するだろう。

OOXMLに反対するKOfficeの立場は政治的ではなく実際的~KOffice開発者

 GNOME FoundationがODFを切り捨てMicrosoftのOOXML形式を支持していることを非難した最近の記事翻訳記事)の中で、KDEはその反証として示されている。またRichard Stallman氏もKDE Newsの記事を引用して「多数のKDE開発者がOOXMLの拒否を宣言している。GNOME開発者もそうするべきではないか」と提案している。またつい最近では、広く参照されているITWireの記事も、同じ記事を指してKDEはOOXMLに反対して自らの主義主張を貫いたと報じている。しかし当の開発者に聞いたところ、実際のところは上記のような報道とは微妙に異なるようだ。

KontactをGoogleアプリと連携させる

 最近、GmailがIMAPに対応したことで、この強力なメールサービスとサードパーティ製クライアントとの連携性が高まった。そのうえGoogleは、おせっかいなご近所さんよろしく、GmailのIMAP機能を各種サードパーティ製クライアントで利用する手順まで用意してくれている。しかし、名の通ったクライアントが1つ忘れられている。KDEのPIMスイートであるKontactに付随するメールクライアント、KMailだ。また、Google CalenderやGoogle Readerなど、Gmail以外のサービスもKontactとうまく連携させることができるのだが、Googleはこの点にも触れていない。ここでは、そうした連携がどうすれば可能になるのかを見てみよう。

KDE 4 Beta 2リリース

 本日KDE 4.0 Beta 2がリリースされ、KDE 4.0の完成がまた少し近付いた。Beta 2では、Bluetoothのサポートやブログ機能の改良が行なわれている。またBeta 2をもってフリーズが宣言され、開発者はバグの修正に取り掛かり始めた。Beta 2にはまた、KOffice 2.0 Alpha 2や、リモートデスクトップクライアントのKRDCの全面的な改訂が含まれている。

Katapult――キーボード操作至上派の必須ツール

 コンピュータの操作中には可能な限りキーボードから手を離したくないという人間にとって、アプリケーションの新規起動、フォルダやドキュメントのオープン、再生中の楽曲トラックの変更などのマウス操作を前提とした作業は鬼門とでも呼ぶべき労苦だ。そうした向きにお勧めなのがKatapultという、Alt-F2で呼び出す実行ダイアログ以上の機能を秘めた多機能アプリケーションランチャである。

KDEのPlasmaが熱い

 KDEデスクトップを生まれ変わらせようとしているPlasmaプロジェクトだが、この数週間の間にプロジェクトのウェブサイトを見た人は、情報が更新されていないため、Plasmaチームの活動がこの数ヵ月間、停滞しているかのような印象を受けたかもしれない。しかしKDEのSVNレポジトリやメーリングリストを見てみたり、開発リーダーのAaron Seigo氏のブログを読んだりすれば、エキサイティングなことが起っていることが分かるはずだ。

KiosktoolでKDEユーザのデスクトップ機能を制限する

 先日私は「PessulusでGNOMEデスクトップの機能を制限する」という記事を執筆した。今回の記事では、同様の処理をKDEに対して行うKiosktoolについて紹介することにする。これは、KDEユーザのホームフォルダおよび/etc/kde*フォルダにあるKDE設定ファイルを変更するためのフロントエンドとして機能するツールである。

Fonty Pythonはフォントマネージャの聖杯になりえるか

 GNU/Linuxデスクトップに携わる開発者は、フォントをすぐさま有効化/無効化できるフォントマネージャの登場を待ち望んでいる。そうしたツールがなければ、膨大な量のシステムメモリをフォントのコレクションに充てるか、個別にフォントをインストール/アンインストールして必要なフォントをプロジェクトごとに手作業で管理しなければならなくなる。厄介なのは、実用的なフォントマネージャには1.0リリースどころかアドバンストベータにこぎ着けたものさえ存在しないことだ。今のところ、1.0に最も近いのが、最新バージョンが0.2のFonty Pythonである。

バージョン1.0のリリースを控えたK3bが新段階に突入

長い歴史を持つフリーソフトウェアの1つであるKDEのCDおよびDVD焼き付けアプリケーションK3bに、ようやくバージョン1.0が出そうだ。このバージョンの特徴は、コードが書き改められたDVDビデオのリッピング機能と方針の見直されたインタフェースデザインにある。この新たなリリースが提供する機能の充実度と安定性は、K3bのこれまでの全リリースはもちろん、おそらく競合するどのフリーソフトウェアをも凌ぐと言えるだろう。