Groovy向けWebアプリケーションフレームワーク「Grails 2.0」登場
米SpringSource(米VMware傘下)のGrailsプロジェクトは12月15日、Java/Groovy向けのWebアプリケーションフレームワーク「Grails 2.0」を一般公開した。1.3以来のメジャーアップデートとなり、多数の新機能が導入されている。
GrailsはJavaとおよびJava仮想マシン上で動作する動的言語Groovyを利用するWebアプリケーションフレームワーク。Spring FrameworkやHibernate、SiteMeshなどさまざまな技術を活用してアプリケーションを開発できる。ライセンスはApache License 2.0。
Grails 2.0は、2010年5月にリリースされたバージョン1.3以来のメジャーアップデートとなる。ビルドツールに「Gradle」を利用、レポジトリマネジメント「Artifactory」やテストツール「Spock」など、新しい技術を利用して構築した。
使い勝手の改良に大きなフォーカスをおき、バグも900以上修正した。タブコンプリートなどの機能を持つコンソールUIを導入、リロードメカニズム、問題診断とエラー報告も改善した。Groovy 1.8、Spring 3.1、Hibernate 3.6、Servlet 3.0など、バンドルするライブラリもアップデートされている。CSS、JavaScriptなど静的リソースハンドリングのフレームワーク、リンク生成とページレンダリングのためのAPIが新たに加わった。
オブジェクトリレーショナルマッピングのGORM(Grails Object Relational Mapping)では、複数のデータソースのサポート、抽象クラス継承のサポート、Whereクエリ対応などが加わり、マイグレーションとリバースエンジニアリングのプラグインも用意する。GORMレイヤの抽象化により、NoSQLデータストア対応も強化した。MongoDB、Redis、Riak向けのプラグインも公開している。
クラウド対応については、親会社であるVMwareのPaaS「Cloud Foundry」、米Salesforce.comの「Heroku」などがGrails 2.0サポートを明らかにしているという。
米SpringSource(米VMware傘下)
http://www.springsource.org/
Grails
http://grails.org/