米Oracleが「JavaFX 2.0」を発表、オープンソース化計画も明らかに

 米Oracleは10月4日(米国時間)、米サンフランシスコで開催中の「JavaOne 2011」にて、Java UIプラットフォームの最新版「JavaFX 2.0」をリリースした。同時に、同プラットフォームをオープンソースプロジェクトにする計画も明らかにした。

 JavaFXは、米Sun Microsystemsが開発したJava仮想マシン上で動くリッチインターネットアプリケーション(RIA)環境。2008年12月にバージョン1.0が登場した。

 当初は、「Adobe AIR」や「Microsoft Silverlight」に対抗する技術と位置づけられていたが、Oracleはその後方針を変更する。バージョン2.0では、新しい方針の下でJava FX開発用言語としての「JavaFX Script」を廃止し、JavaのAPIに置き換えた。これによりGroovy、JRuby、ScalaなどJava仮想マシン上で動くほかの言語を利用できるようになった。開発ツールも、NetBeans、EclipseなどのJava開発ツールを利用できる。

 2.0ではこのほか、ユーザーインターフェース(UI)を定義するためのXMLベースのマークアップ言語「FXML」も導入した。Web技術やほかのXMLベースのマークアップ言語に精通した技術者は容易に利用でき、アーリーアクセスプログラムがスタートした最新のビジュアルレイアウトツール「JavaFX Scene Builder」でもサポートした。また、ハードウェアアクセラレーションを活用するグラフィック・メディアエンジン「Prism」も加わった。

 JavaFX 2.0の正式版はWindowsに対応、Mac OS X向けのベータも同日公開した。Linux(Ubuntu)のサポートも発表されており、2012年末にリリースの予定という。

 Oracleは同時に、JavaFXを今後、OpenJDKにてオープンソースプロジェクトとする計画も明らかにした。まず、JavaFX UIの制御および関連するライブラリを貢献するという。

米Oracle
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