「Java SE 7」が登場、米Oracleによる初のメジャーリリース

 米Oracleは7月28日(米国時間)、「Java Platform, Standard Edition 7(Java SE 7)」を正式リリースした。約5年ぶりのメジャーアップデートで、またOracleが米Sun Microsystemsを買収以来初のリリースとなる。

 Java 7は、2006年12月にリリースされたJava SE 6以来の最新版。28日のリリースは、直近のロードマップに沿ったものとなる。

 Java 7は大型の新機能を含まず、インクリメンタルなリリースとなる。Oracleは2010年秋、クロージャ組み込みなどの目立つ機能をバージョン8にまわすことで、バージョン7のリリースを早めた経緯を持つ。

 Java言語仕様の変更(「Project Coin」)では、数値表現形式や例外ハンドリングなどの細かな強化を通じて文法を明確にし、コードを読みやすくした。また、Invokedynamic命令の追加により、Ruby、Python、JavaScriptなど動的言語対応を強化(JSR 292)、JVMの性能が大きく改善するという。そのほかマルチコア対応APIを導入、並列分割のFork/Joinフレームワークにより並列処理実装が容易になるという。

 新たにファイルシステム用I/Oインターフェース「NIO.2」(JSR 203)も導入された。ファルシステムのAPI、ソケットチャネルなどの機能を持ち、ファイルシステム統合や非同期入力サポートなどを改善するという。

 このほか、ネットワークやセキュリティでも変更が加わり、Unicode 6.0対応など国際化対応も強化されている。

 Oracleによると、Java開発者は世界に900万人おり、企業デスクトップの97%で動いているという。人気のプログラミング言語を調査するTIOBE Programming Community Indexによると、Javaはもっとも人気のあるプログラム言語であるという。

米Oracle
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