JetBrains、Java仮想マシン上で動作する新言語「Kotlin」開発プロジェクトを立ち上げ
Java開発環境「IntelliJ IDEA」の開発で知られるチェコJetBrainsが、Java仮想マシン(JVM)上で動く新しいプログラミング言語「Kotlin」の開発プロジェクトを立ち上げた。Javaの欠点を補い、開発者が望む機能を持つJava互換言語を目指すという。
JetBrainsは、IntelliJ IDEAや.NET向けの「ReSharper」といった各種開発ツールの開発を手がけている。「Javaには素晴らしい長所がある一方で、後方互換性問題などの限界がある」と同社は指摘。Kotlinは実行環境にJVMを利用する静的型付け言語で、Javaのレガシーな問題を除き、開発者が望んでいる機能を持たせることを目指しているという。
目標とする特徴としては、安定性、シンプルさ、簡潔さなど。NULLポインタ参照などの問題を静的にチェックすることで、Javaよりも安定性に優れるようにするほか、さまざまなインターフェイス型をサポートし、クロージャなどの機能を持たせる。JVMで動く言語としては「Scala」などもあるが、Scalaよりもシンプルにし、複雑なアプリケーションの作成を簡素化するという。Javaと互換性があり、KotlinからのJavaコードの呼び出しやJavaからのKotlinコードの呼び出しが可能。ドメイン固有言語(DSL)も利用できるという。
まずは年内にパブリックベータ公開を目指す。最終的には製品化を目指しており、現在コンパイラとItelliJ IDEA向けプラグインを開発中という。
同社Webサイトで、ドキュメントなどKotlinに関する詳細情報を公開している。
チェコJetBrains
http://www.jetbrains.com/
Kotlin Project
http://confluence.jetbrains.net/display/Kotlin/Welcome