米OracleがHotSpotとJRockitの両JVM統合にあたり、JRockitを無償提供

 米Oracleは5月18日、エンタープライズ向けのJava仮想マシン「JRockit」を開発および内部運用向けに無償提供することを発表した。Java 5.0とJava 6向けを用意、Oracle Technology NetworkよりLinux版(x86、x86_64)、Solaris SPARC版、Windows版(x86、x86_64)をダウンロードできる。

 Oracleは、2008年に買収したBEA SystemsのJRockit、それに2010年に買収したSun MicrosystemsのHotSpotの2つのJVM技術を持つ。同社は2010年9月の「JavaOne」で、2つをマージして単一のJVMにする計画を発表していた。

 現在、「OpenJDK」にJRockitのアイディアや機能を移植中で、平行してライセンス側の作業も進めてきた。ライセンスはSunが使っていたBinary Code Licenseに変更を加えたものを作成、「OracleJDK」(旧「SunJDK」)とJRockitでこのライセンスを利用する。

 JRockitは開発および内部での運用向けに無料で提供するが、商用機能の利用には商用ライセンスが必要となる。JRockit Mission Control、JRockit Real Time、JRockit Virtual Editionに含まれるほとんどの機能が商用機能となる。これまでは、WebLogicなどOracle製品と合わせて購入する必要があったが、単体での購入が可能になった。Oracleは、JRockitのソースコードは公開しないとのことだ。

 無償提供の理由について、統合JVMとJRockitの差に関するフィードバックを得るためと説明している。

米Oracle
http://www.oracle.com/

ダウンロード
http://www.oracle.com/technetwork/middleware/jrockit/downloads/index.html