Apache Software Foundation、FSFの反対にも関わらずOpenOffice.orgの受け入れを承認

 Apache Software Foundation(ASF)は6月13日、投票の結果、米Oracleが寄贈する「OpenOffice.org」をインキュベータプロジェクトとして受け入れることを発表した。投票の初日Free Software Foundationが警告したにも関わらず、賛成41票、反対5票での可決となった。

 この投票は、今月初めにOracleと米IBMがOpenOffice.orgをASFに寄贈する提案を受けてのもの。ASFでは投票により、ASFの公式プロジェクトとなるかどうかが決定されることになっている。

 投票は6月10日から13日の間に行われた。初日の10日、非営利団体Free Software Foundation(FSF)はOpenOffice.orgがASFのプロジェクトとなることに対し、ライセンスの面で「最適な選択とは思えない」と反対の意を示した。OpenOffice.orgはLGPLを採用するが、ASFの下ではプロジェクトはApache Licenseを採用することになる。Apache Licenseはコピーレフトではないオープンソースライセンスで、同ライセンスに移行するとプロプライエタリのソフトウェア開発者がOpenOffice.orgをノンフリーのソフトウェアとして配信可能になる、というのがFSFの主張だった。

 ASFの今回の投票により、OpenOffice.orgはASFのインキュベーションプロジェクトとしてスタートすることになる。

 FSFは、「フリーソフトウェアの主義を奨励する」という理由から、OpenOffice.orgからフォークしたThe Document Foundationの「LibreOffice」を推奨している。

Apache Software Foundation(ASF)
http://www.apache.org/

Free Software Foundatino(FSF)
http://www.fsf.org/