「LibreOffice 3.4.0」がリリース

 The Document Foundationは6月3日、オープンソースのオフィススイート「LibreOffice 3.4.0」をリリースした。本バージョンよりバージョン番号付けのルールが変更されており、企業環境での利用は推奨されない「コミュニティーメンバーおよびパワーユーザー向け」のリリースとなる。

 LibreOffice 3.4.0は、Document Foundationが2010年9月に結成されて以来2回目のメジャーリリース版となる。Document Foundationによると、120人以上の開発者が貢献したという。多くは、「OpenOffice.org(OOo)」のフォークとしてLiberOfficeが誕生して以来の開発者となり、OOoが10年かかって獲得した開発者よりも多いという。

 表計算機能「Calc」では性能が改善され、「Excel」との互換性も改善された。「Pivot Table」の名称は「DataPilot」となり、サポートするフィールド数の上限がなくなり、データソース選択時に範囲の設定が可能となった。ワープロ機能「Writer」ではフォントを傾けたりドロップシャドウを付ける、といった文字装飾機能やスマートフォントレンダリングの書き直しなどが強化点となる。プレゼンテーション機能「Impress」や図形描画機能「Draw」ではHTMLエクスポート機能が改善され、コンテンツページでイメージサムネイルギャラリーのオプションが加わった。

 そのほか全体にわたる改善点としては、GUIの改良やUnityサポート、グローバルメニューサポートなどが加わっている。自動修正機能も改善され、「http:」でスタートする文は大文字に変換されなくなった。GTK+テーマの統合やLinux版でのテキストレンダリングも改善されている。

 5月に発表した最新のバージョン番号体系により、企業向けに最適なのはX.X.1となる。そのため、運用環境での利用は3.4.1まで待つ必要がある。DocumentFoundationは同時に、3.3.xのメンテナンスを2011年末まで続けるとしている。

The Document Foundation
http://www.documentfoundation.org/

ダウンロード
http://www.libreoffice.org/download