「Adobe Flex SDK」は「Apache Flex SDK」に? AdobeがFlex SDKに対する方針をアップデート

 米Adobe Systemsは11月15日、先にFlex Team公式ブログで明らかにした「Flex SDK」のオープンソース計画を更新、寄贈先をApache Software Foundation(ASF)と明記した。同時に、「BlazeDS」などの技術もASFに提案するという。

 Adobeは当初、非営利団体Open Spoon FoundationとともにFlex SDKの開発を進めるとしていたが、今回Flex Team公式ブログ上のFAQが更新され、Flex SDKとBlazeDSをASFに寄贈すると明記された。BlazeDSはサーバーサイドJavaオブジェクトの呼び出しが可能となる技術で、開発者はバックエンドと接続してデータをリアルタイムにFlexアプリに配信できる。BlazeDSはすでに、Adobeのオープンソースポータルの下でコードが公開されていた。

 このほかにも、ViewStack、Accordion、DataFieldなどを含む「Spark」コンポーネント、次世代のMXMLおよびActionScriptコンパイラ「Falcon」「Falcon JS」、およびFlexテストツールの寄贈を提案する計画という。

 Adobeは同FAQで「Apacheに寄贈した後にFlex SDKを見捨てることはない」と強調、プロジェクトに貢献するフルタイムのFlex SDKエンジニアを割り当てる計画という。また、Flex 3 SDK以降はすでにコードが公開されているが、Adobeがロードマップを決めるのではなく、オープンソース開発モデルの下コミュニティにより開発が進むことになる点が異なると説明している。

 Flex SDKは今後も開発が続き、オープンソースとしてリリースが続けられるとし、エンタープライズアプリケーションでのHTML5と比較した優位性について、さまざまなプラットフォームで機能レベルでの一貫性があること、複雑なアプリケーションユーザーインターフェイスの構築では生産性が高いツールであること、ActionScriptの成熟度などを挙げている。

 なお、HTML/JavaScriptへのマイグレーションツールの提供計画については、未定としている。

米Adobe Systems
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