米IBMが「Lotus Symphony」をApache OpenOffice.orgに寄贈へ
米IBMは7月14日、自社が提供する無償のオフィススイート「IBM Lotus Symphony」のスタンドアロン版をApache OpenOffice.org(OOo)プロジェクトに寄贈すると発表した。今後はApache OOoプロジェクトに活発に参加したいとしている。
今回の発表は、IBMでOpeDocument Format(ODF)アーキテクトを務めるRob Weir氏がApacheのメーリングリスト上で述べたもの。Weir氏は7月15日、独ベルリンで開催される「ODF Plugfest」で正式発表することになっている。
当初OpenOffice.orgは米Sun Microsystemsのプロジェクトだったが、Sunを買収した米Oracleが6月にApache Software Foundation(ASF)へプロジェクトを寄贈、Apache OpenOffice.orgとして再スタートを切った。
Weir氏はIBMがこれまでOpenOffice.orgコミュニティで活発に活動していなかったことを認め、ASFに移管したことを機にコミットを強めたいとしている。
第一弾として、Lotus SymphonyのコードをApache 2.0 Licenseの下でプロジェクトに寄贈する。Lotus SymphonyはOpenOffice.orgをベースとしており、相互運用性や性能、機能などの強化やバグ修正などが強化点となる。今後、プロジェクトメンバーとどの部分をApache OOoに統合するかを決めていくことになる。貢献できる分野としては障害を持つ人向けのアクセシビリティ機能「IAccessible2」の実装、ユーザーインターフェースが挙がっている。
IBMはまた、ASFにODFドキュメントの操作のためのJavaライブラリ「ODF Toolkit」をASFプロジェクトとして提案する計画も明らかにしている。
米IBM
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Apache OpenOffice.org
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