米Oracle、OpenOffice.orgをApache Software Foudationに寄贈すると発表
米Oracleは6月1日(米国時間)、オープンソースのオフィススイートOpenOffice.orgを非営利団体Apache Software Foundation(ASF)に寄贈する計画を発表した。米IBMも賛同を寄せている。一方、OpenOffice.orgのフォーク「LibreOffice」を開発するチームは、歓迎するとしながらも、「チャンスを逃した」と記している。
OpenOffice.orgは、Oracleが米Sun Microsystems買収により獲得したオープンソースのオフィススイート。Oracleは2010年12月に商用版「Oracle Open Office 3.3」を発表したが、2011年4月に商用版の開発中止を発表していた。その際、コミュニティベースのプロジェクトとして、「非商用ベースで幅広い支持者に応じる組織がOpenOffice.orgプロジェクトを管理することが最善だ」とOracleの幹部は述べていた。
OracleはOpenOffice.orgのコードをASFに寄贈し、OpenOffice.orgはASFの元でインキュベーションプロジェクトとして再スタートする(ASFではインキュベーションプロジェクトとしてスタートし、トップレベルプロジェクトに昇格していくことになる)。まだ、インキュベーションプロセスとして正式な提案は行われていないようだ。これにより、これまでLGPLで公開されてきたが、Apache License 2.0を採用する。Oracleは、ASFのオープンソース開発モデルでは「商用開発者と個人ボランティア貢献者がコラボレーションできる」と述べ、「成熟し、オープンで、組織として確立したインフラに移管することで、将来も順調に継続できる」としている。
IBMはこの動きに賛同を表明しており、OracleのプレスリリースでIBMのコラボレーションスイート担当副社長、Kevin Cavanaugh氏は、OpenOfficeのASFでのインキュベーションプロセスを強くサポートする旨を記している。
一方、2010年秋にOpenOffice.orgのフォークとしてLibreOffice開発のために設立されたThe Document Foundationは、「OpenOffice.orgとLibreOfficeプロジェクトが「平等なもの同士のコミュニティ」として再結合することを歓迎する」としながらも、Apacheコミュニティは、既存のOpenOffice.orgとLibreOfficeの各プロジェクトとは目指すものや規範が異なるとし、「チャンスを逃したことを残念に思う」とブログでコメントしている。だが、Apache Lincense 2.0はLibreOfficeが採用するLGPL v3とMPLと互換性がある点を「明るい側面」としている。
米Oracle
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Apache Software Foundation
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OpenOffice.org
http://www.openoffice.org/
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