米Google、「Ogg Theora」の土台となったVPコーデック開発企業を買収

末岡洋子
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　米Googleは8月5日（米国時間）、動画圧縮技術ベンチャーの米On2 Technologiesを買収することで合意したと発表した。買収金額は約1億650万ドルを見込む。Google側は、動画圧縮技術はWebプラットフォームに組み込まれるべき、と買収の動機を説明している。

　On2 Technologiesは、動画圧縮／エンコード技術企業で、「VP3」「VP4」「VP5」「VP6」「VP7」「VP8」などのコーデックを開発する。米Adobe Systemsの「Flash」、米Sun Microsystemsの「JavaFX」、Skype（米eBay）などが同社の技術を利用している。

　Googleは同社の買収について、「高品質な動画圧縮技術はWebプラットフォームの一部になるべき」という考えに基づくものと説明しており、「YouTube」の強化などに役立てると思われる。

　取引は株式交換により行い、買収金額は約1億ドル650万ドルに相当するという。On2 Technologiesの株主や規制当局の承認を得る必要があり、取引完了は2004年第4四半期を見込む。

　On2 TechnologiesのVP3は、オープンソースのビデオコーデック「Ogg Theora」の土台となった技術で、On2 Technologiesがオープンソースとして公開し、非営利団体のXiph.Org Foundationが開発した。Ogg Theoraは、「HTML 5」のデフォルト技術候補となっていたが、先日、World Wide Web Consortium（W3C）で仕様の策定を進めるGoogleのIan Hickson氏は「義務付けなし」とすることを発表した。対抗技術といわれるH.264は、2011年からライセンス料金が生じることになっている。

米Google
http://www.google.com/

米On2 Technologies
http://www.on2.com/